はじめまして。整理収納アドバイザーのmaikoです。ブログ「暮らすキロク」で、暮らしのこと、収納のこと、インテリアのことなどを日々発信しています。

今回は、いろは通信様にお声がけいただき、寄稿させていただくことになりました。

日頃からWEBサイト等に寄稿させていただく機会はあるのですが、その内容は、収納のことや収納アイテムの紹介、片付けのことなどがほとんどです。

そんな中、いろは通信様には、「お好きなテーマで」とおっしゃっていただきましたので、今回は、「最近、リノベーションが完成し、住み替えをした我が家の暮らし」のお話をさせていただこうと思います。

【著者】maiko

整理収納アドバイザー。札幌にて「暮らすイロイロ」を主宰。

「“暮らす”を楽しむため、暮らしをラクに」をコンセプトに、片付けサービス、自宅セミナー、リノベーションプランサポート、WEB執筆等の活動を展開中。

住み替えまでの流れ

我が家は、夫、私、小学生の息子と猫と小鳥と暮らす、3人+1匹+1羽の家族。

築30年超えの中古マンションをリノベーションし、3年ほど暮らしたところで、夫と私は、突然、住み替えの話題で盛り上がり出した。

そう簡単に住み替えが実現するわけがないと思いながらも、突然すぎるこの思いつきに、「もしかして何かのご縁が待っているのかも」と、夫婦はますます盛り上がり、そのまま土地探しをはじめたのが、ことのはじまり。

そして、マンションのリノベーションでお世話になったリノベ会社さんの力を借りながら、中古の戸建てを購入し、リノベーションし、さらにマンションを無事に売却したのがこの1年の出来事だ。

家族の暮らし

購入することになった中古物件は築30年超え。

以前のオーナー様が大切に住まわれていたため、状態もよく、構造を残してリノベーションすることになった。構造を残してリノベーションといっても、間取りや内装は全て生まれ変わるため、完成する新居はピカピカだ。

そんなピカピカの新居に住むのは、夫と私、そして小学生の息子。

小学生の息子は、まだまだ子どもらしさの残る小学校低学年だが、確実にザ・小学生男子といったものになりつつある今日この頃だ。

この小学生男子というのは、新居にとってなかなかスリリングな存在であることは、想像に難しくないだろう。

そして、家族は小学生男子だけでは終わらない。

我が家の癒しの存在、猫ちゃんなのだが、こちらも新居にとってはスリリング。幸い、壁で爪を研ぐことはほとんどないが、手入れをしてもすぐのびる爪は、ちょっと走っただけでも床に傷がつくことも少なくない。

さらに、めずらしいものがあればすぐにおもちゃにしてしまうため、花を飾ることもできないのだ。

そして、最後は小鳥である。

鳥は鳥かごで飼っていると思うかもしれないが、住まいが鳥かごなだけであって、お散歩するのだ。

正確に言えばお散歩ではないが、鳥かごから出て自由に遊ぶのが日課になっている。
(ちなみに、小鳥さまはかなり気が強いため、猫ちゃんに攻撃するほどだ。もちろん気をつけて見てはいるが、猫が小鳥を狙うことはまずないのである。)

そんな小鳥は、自由に家中を飛び回り、自由にフンをしていく。

これが、我が家の家族、そして暮らしだ。

新居に引っ越し

そんなこんなでリノベーションが完成し、いよいよピカピカの新居への引っ越しを迎えることになった。

余談だが、私は引っ越しの経験は多い方で、整理収納アドバイザーという仕事柄とも合わせ、かなり効率よく、今回も、荷造り〜引っ越し〜荷ほどきまでを終えたと思う。

そして、引っ越し当日、ある程度の荷ほどきも終わり、リビングで家族がソファに座ってテレビを見られるまでの状態になった。

そこで、テレビに集中した息子が、フタを閉めそこねたペットボトルごと床に落とし、コーラがぶちまけられたのである。……想定内だ。

引っ越しの作業中に使っていたウエスを持ってきて、床にぶちまけられたコーラを拭き上げた。手慣れたものである。

そして、小学生男子との暮らしは、コーラをぶちまけるくらいでは済まされない。

息子が今まさにハマっているのが忍者だ。学校で流行っているわけではないのだが、息子は今、寝ても覚めても忍者なのである。

そんな息子は、ピカピカの新居で引っ越し早々、手裏剣を投げまくっていた。

以前のマンションは、売却が決まった時点で、次に住んでくれる方のために汚してはいけないと、息子には気をつけるようにと少し厳しくお願いしていたのだ。もちろん、手裏剣も控えていただいていた。

その反動もあってか、とにかく新居では手裏剣を投げまくっていた。折り紙の手裏剣ではなく、ゴム製の手裏剣だ。

「息子だって新居を喜んでいる」と好きにさせていたが、よくよく見てみると、手裏剣が当たった部分のクロスは、切れたり、線が入っていたりしているのである。……悲しい。

念願の新居、ピカピカの新居に、瞬く間に傷が増えていくのだ。

でも、そんな時に私は心の中で自分に言い聞かせるのだ。

「大丈夫、それが暮らしだ。」

(大丈夫と先につけるのは、自分を励ましている意味もあるかもしれない(笑))

ピカピカの新居は、いつまでもピカピカであってほしい。せっかくの新しい家を汚したくなんかない。

でも、そこで私は思い直す。

私が本当に欲しかったのは、ピカピカの新居ではなく、そこで過ごす家族の時間であり、家族の暮らしだということを。

猫や小鳥が歩けば汚れ、息子が遊べば傷もつく。コーラだってこぼれるのだ。

暮らしていくということは、そういうことなのだ。

家族の暮らしがそこにあり、暮らすことを楽しみたい。

それが家を持つ本当の目的なのだ。

整理収納アドバイザーとして

話はそれるが、昨今の片付けブーム。

整理収納アドバイザーの私は、すっきり暮らすことのメリットを伝えることも多いのだが、決して片付いた部屋で暮らすことが何よりではないこともお伝えしたいと常々思っている。

すっきり=善、ごちゃごちゃ=悪

などとといったことは一切なく、すっきりだろうと、ごちゃごちゃだろうと、全く関係ない。大切なのは、その先にある暮らしなのだ。

その暮らしこそが本当の目的だ。
(その暮らしに片付けが必要であるのならば、ぜひ片付けをしてもらいたい。)

話が家から片付けにズレてしまったが、

目的を見失わないこと

それが大切だと思う。

家も片付けも、手段であって目的ではないのだ。

「大丈夫、それが暮らしだ」

まだ引っ越して間もない新居。

ふと目を落としたところにできている傷や汚れ。もちろん、息子やペットたちのせいでなくても、日々の暮らしを送ればそれらは避けられない。

その都度、汚れをとったっり、簡単な補修をすることもあるが、悔やんだり、うっかりイラッとしてしまった時は、心の中で言い聞かせるようにしている。

「大丈夫、それが暮らしだ。」

完璧な暮らしなんてない。そこにあるのは家族の暮らしだ。

今日もごきげんな息子の手荒い遊び方に、平静を装いながら、私は心の中で自分に言い聞かせている。

「大丈夫、それが暮らしだ。」

【著者】maiko

整理収納アドバイザー。札幌にて「暮らすイロイロ」を主宰。
「“暮らす”を楽しむため、暮らしをラクに」をコンセプトに、片付けサービス、自宅セミナー、リノベーションプランサポート、WEB執筆等の活動を展開中。

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