人生の多くの時間を過ごす住まい。型にはまった規格型住宅ではなく、本当に自分にマッチした家がほしい。家を一から建てることの魅力には代えがたいものがありますよね。
しかし、家を建てる機会は、一生の内にそう何度も経験できることではありません。
「自分だけの家を建てたいなあ」と思っても、実際は何から始めればいいのかよくわからないですよね。
こんな悩みをお持ちの方に、ぜひ読んでいただきたいです。ひとつひとつ丁寧に解説していきます。
ペンギン生徒
アザラシ先生
ペンギン生徒
自分で土地を用意し、工務店や設計事務所に自由に設計してもらい建てる家を「注文住宅」と呼びます。同じ新築でも、すでに家が建てられており土地と家をセットで買う場合は「建売(たてうり)住宅」です。
注文住宅のメリットは、なんといっても自分たち家族に本当にマッチした住まいがつくれること。
さらに、一から工事途中の経過が見られるので、あとから取り換えのきかない建材や工法、断熱材などが本当に安全かどうかをきちんとチェックしやすいのも大きいでしょう。
反対に、デメリットは時間と手間、費用がかかること。
家を建てるには資金計画・設計の打ち合わせ・そしてあらゆる手続きと、本当にパワーが必要です。「手っ取り早く家が欲しい」「多少使いづらくても、安く住まいを確保したい」という方には不向きと言えるでしょう。
注文住宅は、「住まいについて譲れないポイントがある」「家族と過ごす時間を大事にしたい」という人にこそ向いている建て方です。
ペンギン生徒
アザラシ先生
まっさらな土地から家の完成までには、数多くのステップを踏む必要があります。
おおまかな流れとしては、
「下準備」→「設計」→「工事」→「完了」
となりますが、実際行うべき作業は多岐に渡ります。
「家を建てよう!」と決めてから、入居までのステップとそのおおまかな期間、さらにやることリストを以下にまとめました。
期間 | 手順 | やることリスト |
---|---|---|
1ヶ月〜 | 情報収集する | ・情報誌やモデルハウスなどを比較検討する |
希望をリストアップする | ・自分や家族の希望や条件を挙げる ・希望リストに優先順位をつける |
|
資金計画を立てる | ・家づくりにかけられる自己資金を把握し、住宅ローンをどれぐらい組むか試算する | |
1ヶ月〜1年以上 | 土地探し | ・予算や希望を考慮し、ポイントに気をつけながら土地を探す ・条件を変えて複数回土地を訪れる |
土地の売買契約 | ・書類をそろえる ・手付金を払う |
|
敷地調査 | ||
建築プランを立てる・見積もり | ・相見積もりやラフプランを出してもらい比較する | |
依頼先の決定・建築工事請負契約 | ・依頼先を決定。契約書、重要事項確認書を理解する ・本打ち合わせ |
|
1ヶ月〜3ヶ月 | 住宅ローンの申請 | ・ローン計画を立てる ・書類をそろえる |
見積もり調整 | ・見積りの確認 ・あれば、差額の追加変更契約 |
|
建築確認申請 | ||
確認済証の交付 | ||
3ヶ月~6か月 | 地鎮祭(じちんさい) | ・近隣への工事前の挨拶 |
基礎工事 | ・着工金支払い | |
上棟式(じょうとうしき) | ・中間金の支払い | |
工事完了 | ||
1ヶ月程度 | 竣工(しゅんこう)・引き渡し |
・図面通りに施工されているかどうかの確認 ・追加工事があればリスト作成 ・残金や火災保険料の支払い |
登記 | ・登記 ・電気やガス、水道の手続き |
|
住宅ローンの実行 | ・さまざまな支払い ・所得税の確定申告 |
|
入居 | ・引っ越し ・近隣への挨拶 |
表を見ると、打ち合わせや事務手続きがいかに多いか分かりますね!
このように、家を建てるための期間は短くても半年以上。長ければ1年以上かかります。
家を建てるための手順20を順番に見ていきましょう。
広告、住宅情報誌、住宅関連会社の会報誌、相談カウンター、住宅展示場のモデルハウス、オープンハウス、不動産業者、家づくりの情報センターなどで情報収集しましょう。
ネットでの情報収集は手軽で場所を選びません。インスタグラムやピンタレストを利用する人も増えています。
「いつかはもっと広くておしゃれな家を建てたい」と思っているけど、お金の不安や将来の不安はつきもの。いったい何をどのように準備すれば、理想の住まいを手に入れられるのでしょうか?そんなときは、…
ペンギン生徒
アザラシ先生
地域や間取り、住宅設備といった希望や条件をリストアップします。自分の分だけではなく、家族の分も用意しましょう。
希望・条件には優先順位をつけておくと、あとで迷ったときに役に立ちますよ。
家づくりににかけられる資金を把握しましょう。大きく分けると、「自己資金」+「住宅ローン」です。
自己資金には、自分や配偶者の貯金のほか、家づくりのために取り崩せる有価証券や、祖父母や両親などの身内からの援助や借り入れも含みます。
自己資金でまかなえない部分を、住宅ローンとして銀行から借り入れることになります。自己資金の目安は、住宅価格の2〜3割程度が目安です。
資金計画について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
「そろそろ今の家も手狭だな」「いつかは自分だけの家を持ちたい!」「賃貸より家を建てて住みたい」 そうは思っても、まず何から始めればよいのでしょうか?…
予算を考慮しながら、希望の広さ、条件の土地を探します。
このとき選んだ土地によって、どんな家が建てられるかが制約されてしまいます。
「こんな土地めったに出ないです」「すぐに売れてしまいますよ!」といった定番の煽り文句に惑わされずに、ハンコを押すのは慎重にしましょう。
すでに設計士の目星がついているなら、同伴を依頼すると良いでしょう。専門的な見地から、思いもよらなかった指摘をもらえることがあります。
土地選びのポイントについては、こちらの記事で詳しくまとめています!
家づくりよりも重要かもしれない、家を建てる場所選び。どんなエリアに建てるのか?実家との距離は?さらには、土地そのものによっては階数に制限があったり、…
一から家を建てることを考えるとき注意したいのが「建築条件付き土地」です。
建築条件付き土地は、購入するときに、特定の住宅会社と建築請負契約を結ぶことが条件となっている土地です。
たしかに土地を購入し一から家を建てるのですが、このようにすでに設計・工事する会社が決まっていることで、工法やデザインが制限されてしまう場合もあります。
契約によっては、自由な設計をうたいながら実際には数パターンの中から選べるだけ、といったものも。
とはいえ、注文住宅より安い価格で家を一から建てられるのは魅力の一つです。もし建築条件付き土地を購入するならば、その条件にしっかりと目を通し、自分の実現したい家を建てられるのかどうかを確認しましょう。
土地の売買契約を結びます。購入費用のほかにも、印紙税や所有移転登記費用や手付金などの現金支出があります。手元に用意しておきましょう。
売買契約書の写し、土地・建物登記簿謄本、土地・建物の構図および地積測量図、住民票、所得証明書、印鑑証明書、身分証明書などの書類が必要です。
地盤に不安のある場合は、業者に依頼して地盤調査を行います。
残念ながら、登記簿に記載されている公簿面積と実際に測量した面積が異なることはよくあります。中には20坪以上も登記簿の地積より減少していた事例も。のちのちのトラブルを防ぐために、なるべくできることはやっておきましょう。
地盤調査を行った結果、改良が必要とされた場合には、地盤改良費がかかります。地盤の状況と工法によって費用は大きく異なりますが、100万円程度かかることも。
痛い出費ですが、けちるとのちのち家が傾いたりヒビ割れたりする原因にもなります。もし問題があるようなら、しっかりと土地は補強工事しておきましょう。
ハウスメーカー、工務店、建築家などから実際に家を建てるためのパートナーを選びます。
それぞれのメリットを比較して、自分に合う依頼先を選びましょう。
相見積もりをとりラフプランを出してもらいます。内容や対応などが信頼をおけるものかチェック必須です。
数枚程度の「一式見積もり」の見積書しか提示しない業者はNG。工事内容が詳細・明瞭な見積書を提示できる業者を選びましょう。
見積もりは、本体価格だけでなく、付帯工事費用やオプション工事が含まれているかどうか確認します。「安い!」と思ったらオプションがかさんで結局工事費が膨らんでしまった! というのはよくある話です。
注文住宅を作った大半の方が、当初の予算よりオーバーしています。建物にかける予算は、最初は予算の8割ぐらいで交渉してみるといいですよ。
アザラシ先生
設計・工事監理契約を結び、印紙税や手付金を支払います。
契約書や重要事項説明書は、契約する3〜4日前までには手元に取り寄せ、きちんと理解できるまでじっくり内容に目を通しましょう。疑問点を残すとのちのちのトラブルにつながります。細かい字で書いてあるところほど要チェックです!
事前に質問内容をピックアップしておき、宅地建物取引士が重要事項説明をしているときに質問し、書面に残しておきましょう。
その後、本設計を開始します。納得がいくまでとことん打ち合わせをしましょう。
資金計画に基づいて、返済に無理のないローン計画を立てます。
特にお子さんが小さい方、これからお子さんが生まれる方は、教育費を払いながら住宅ローンを払っていけるのかよく考えて、借入額や返済方法を検討する必要があります。
自分で計画を立てるのに自信がない人は、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンコンサルタントを利用し、老後までのしっかりしたライフプラン計画表を作成してもらうと良いでしょう。
財形住宅融資、自治体などの公的機関が融資する住宅ローンを利用する場合、実際に住宅ローンが実行されるまでの土地の購入や物件の引き渡し(登記)などに、短期融資で一時的につなぐ「つなぎ融資」を検討できます。
住宅ローンの申請に必要な書類は、本人確認書類、所得証明関係書類、物件関係書類、印鑑証明書、住民票などです。
年収と住宅ローンについての詳しい記事はこちらです。
家を建てる時は、ほとんどの方がローンを利用するのではないでしょうか。 ローンを利用するには金融機関の審査を受ける必要があり、基準を満たし通過することで初めて融資を受けることができます。…
最終的な見積もりを確認します。請負契約時からの差額は追加変更契約を結びます。
建築予定地の役所に建築確認申請書を提出します。通常は、建築家や施工業者が行います。
「フラット35」や住宅性能表示制度、長期優良住宅認定制度など住宅金融公庫の融資を受ける場合はこのタイミングで設計審査を受けることになります。
確認済証を交付してもらいます。
図面が建築基準法に適合し、違法建築ではないことの証明になります。
工事着工の前に、工事の無事と安全、建築語の家内安全を願い行う儀式です。
必ず必要なものではなく、行わない人もいます。
玉串料(初穂料)の相場は2〜5万円程度、祭壇などの費用は1〜5万円程度です。
「地鎮祭について詳しく知りたい」「宗教が違うのだけど、どうしたら?」という場合は、こちらの記事がおすすめです。
土地を決め、住宅会社と契約も済み、いよいよ着工!その前に、地鎮祭というのをやったほうがいいと言われたけれど、そもそも地鎮祭ってなに?…
工事がスタートする前のこのタイミングで、近隣へのあいさつ回りをしておくのがオススメです。
いよいよ着工です。
着工時に、工事着工金を支払うこともあります。その場合は、建築工事費の1/4が目安です。
これに加えて、建て替えの場合では解体工事費や引越し費用、引越し先の家賃もかかることになります。
ときどき現場をのぞき、気になる点があれば納得がいくまで確認するようにしましょう。建築途中の状況を写真やビデオで撮影するのもおすすめです。
ただし、職人さんたちの作業の邪魔にはならないように注意しましょう。
上棟式(じょうとうしき)は、基本構造が完成したら行う儀式です。職人さんたちをねぎらう意味もあります。
お神酒やご祝儀で15万円程度が目安。地鎮祭と同じく、行わない人もいます。
上棟後は、中間検査を行い合格証の交付を受けます。この時期に中間金を支払うことが多くあります。
完了検査を行います。その後、検査済証の交付を受けます。
施主、設計士、工事責任者が立会い、出来上がった家の検査を行います。
サイズや仕上げが、図面どおりに施工されているかどうか、よく確認しましょう。
追加工事が必要な場合はこの時点で確認し、リストを作成します。
ついつい口頭で済ませがちなのですが、変更事項や現場でのやりとりは、その場で必ずメモに残しておきましょう。
追加工事がなければ、残金と火災保険料を払い、鍵を受け取ります。
建物の表示登記、所有権の保存登記を行います。登記申請料が必要です。
家を手に入れると、さまざまな支払いがあります。不動産取得税や固定資産税、都市計画税、団体信用生命保険料などです。
住宅ローン控除をうけるためには所得税の確定申告が必要です。会社員などでふだん確定申告を行っていない人も、忘れないようにしましょう。
家を建てる時は、様々な税金がかかってきます。 また、住宅ローン減税や消費税増税による特例制度もあり節税ができますので、ぜひ利用して家を建てたいですよね。…
引越しです。近隣に挨拶をし、いよいよ新生活のスタートです。
実際に引っ越す前に、電気やガス、水道などの手続きをお忘れなく。
ペンギン生徒
アザラシ先生
ここまで、家を建てるための手順について見てきました。家づくりのイメージは少し出来てきましたか?
家づくりにかかるお金はだいたい1,000万円から。こんな膨大な金額、普段の生活とあまりにかけ離れていてどうやって計画を立てたらいいのかわからないですよね。
では今度は、実際に家づくりの予算の考え方について、見ていきましょう。
世帯年収500万円の家庭なら物件価格の目安は3000万円までが適正価格です。
貯蓄があまりないのであれば、5倍程度にとどめておくのが安全です。
家づくりには、物件価格だけではなく、オプションや工事費、登記費用、設計費などさまざまな費用がかかります。家づくり以外にもかかる急な出費にも備え、手元には余裕を残しておきましょう。
毎月のローン返済額は、手取り月収の3割程度にしましょう。無理してローンを借りすぎてしまうと、教育費や老後資金にしわ寄せがいってしまいます。せっかくいい家に住んでもかつかつな生活では意味がありませんよね。
家づくりの前にしばらくローンを払っているつもりでやりくりしてみれば、より盤石な計画になるでしょう。
ボーナス払いをあてにする返済計画ですと、カットされた場合に大変です。まずはボーナスなしでの返済計画を立て、余裕があれば繰り上げ返済すると安全でおトクです。
毎月の返済額から計算し、総額でいくらローンが借りられるかの早見表を作成しました。
現在の家賃と比較して、ご自身にあてはまる金額の欄をご覧ください。
借入可能額早見表
毎月返済額 | 返済期間 | ||
---|---|---|---|
25年 | 30年 | 35年 | |
8万円 | 2070万円 | 2420万円 | 2740万円 |
9万円 | 2330万円 | 2720万円 | 3090万円 |
10万円 | 2590万円 | 3020万円 | 3430万円 |
11万円 | 2850万円 | 3320万円 | 3770万円 |
12万円 | 3110万円 | 3630万円 | 4110万円 |
13万円 | 3370万円 | 3930万円 | 4460万円 |
14万円 | 3630万円 | 4230万円 | 4800万円 |
15万円 | 3890万円 | 4530万円 | 5140万円 |
※元利均等、返済期間35年、ボーナス返済なしの場合
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
変動金利0.45% | 38,607円 | 16,215,052円 |
全期間35年固定1.36% | 44,906円 | 18,860,496円 |
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
変動金利0.45% | 51,476円 | 21,620,069円 |
全期間35年固定1.36% | 59,875円 | 25,147,328円 |
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
変動金利0.45% | 64,345円 | 27,025,086円 |
全期間35年固定1.36% | 74,843円 | 31,434,160円 |
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
変動金利0.45% | 77,215円 | 32,430,103円 |
全期間35年固定1.36% | 89,812円 | 37,720,992円 |
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
変動金利0.45% | 90,084円 | 37,835,120円 |
全期間35年固定1.36% | 104,781円 | 44,007,824円 |
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
変動金利0.45% | 102,953円 | 43,240,137円 |
全期間35年固定1.36% | 119,749円 | 50,294,656円 |
月々の支払額から最適な予算をシミュレーションできます。購入価格の目安を知りたい方は、LIFULL HOME’Sの公式サイトで計算してみましょう。
家づくりで「あるある!」な質問について、一気に回答します!
気になる項目があればぜひご覧ください。
家を建てるにあたって、すでにあるご両親や祖父母の家を建て替えたり、お金の援助を受ける場合もあるでしょう。その場合は、贈与税はどうなるのでしょうか?
肉親間のお金のやりとりでも、年間110万円を超えると贈与税の対象になります。非課税枠を超えた部分は高額になるほど多くの税がかかります。
高額の資産ほど高税率なので、土地建物について、一般的には生前贈与はオススメできません。しかし、この贈与税に対して、特例が2つあります。もしこの特例にあてはまるケースならば、相続を待つことなく贈与を行うことも選択肢に入ってきます。
一つは、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の特例」。なんと、父母や祖父母からのマイホーム取得などの資金として、700万円(省エネ住宅なら1,200万円)まで非課税になるというものです。(2020年3月31日まで。以降は上限が引き下げられます)
そしてもう一つが、「相続時精算課税制度」。
これは、相続税と贈与税が一体化した課税方式で、親から20歳以上の子あるいは孫への2500万円までの贈与が非課税となります(2021年12月31日まで)。
「相続時精算課税制度」利用時には注意があります。「いったん選択すると同じ贈与者からのその後のすべての贈与に適用されてしまう」ということです。
たとえば、ある年に父親から2,450万円の贈与を受け、相続時精算課税を選択したとします。
その翌年に更に100万円の贈与を受けた場合、110万円の基礎控除以下だから贈与税なし……というわけにはいきません。
年度をまたいでも、父親から受け取った生涯の合計額で計算されてしまうためです。
この場合は、父親からの贈与の合計が2,550万円となるため、非課税枠2,500万円を超過した50万円に対し、50万円×20%=10万円の贈与税がかかることになります。
このように、家づくりへの資金援助を支援する制度はかなり充実しています。
「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の特例」と「相続時精算課税制度」の2つの特例を併用すれば、最高3,700万円までの贈与が非課税となるので、資金援助を受けられるならぜひ利用したいですね。
ただし、これらの制度は家そのものへの資金援助に限られていますので注意しましょう。
これらの制度が使えないのであれば、一般的には相続を検討する方が節税になることが多いようです。
1,値上がり傾向にある財産
財産の評価額が低いうちに贈与することで、負担する税金が抑えられます。
2,財産そのものから収益が得られる場合
賃貸マンションや株式など、収益をもたらす財産については、早期の段階で次の世代に譲渡することにより、相続財産を増やさない効果があります。
3,相続財産が基礎控除の範囲内である場合
相続税が課税されない最低ラインの金額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。相続時精算課税の非課税枠2,500万円を超過した場合は、20%の贈与税が課税されてしまいますが、相続の段階で基礎控除の範囲内であれば、最終的に負担した贈与税も還付されます。
両親や祖父母からの資金の流れがあったとき、それが贈与とみなされると贈与税がかかってしまいます。
そこで、贈与ではなく借り入れにする方法もあります。
借り入れの際はある程度の金利を設定して借用書をつくり、毎月返済する実績が必要です。最寄りの公証人役場で私署証書の借用証を作成する方法もあります。金利がゼロだったり、返済の実績がないと贈与とみなされてしまいますので、注意しましょう。
例えば、祖父や親の持っていた畑や田んぼを整地して自分の家を建てることはできるのでしょうか。
農地法にもとづく「農地転用許可制度」では、「農地を転用(農地以外のものにすることをいいます。)する場合又は農地を転用するため権利の移転等を行う場合には、原則として都道府県知事又は指定市町村の長の許可が必要です。」とあります。
つまり、農地はそもそも勝手に農地を宅地に転用することはできないのですね。しかも、申請したとしても必ずしも許可が下りるわけではないようです。
(引用元)農林水産省
農地はいくつかに区分できますが、そもそも農家は田園地区にあることが多く、農耕に適した地域は市街化調整区域(市街化を抑制している区域)になることがあります。
図によれば、「原則許可」とあるのは、市街化区域に多い第3種農地だけです。それ以外はほとんど原則不許可となります。
ただし、農家の自宅や作業場、納屋などの建築は例外として認められることがあるようです。
もし農地法を無視して転用を行った場合は、原状回復命令や3年以下の懲役、300万円以下罰金(法人では1億円以下の罰金)を課せられる罰則があります(農地法第64条、67条)。注意しましょう。
「自分の家を建てよう!」と思ったとき、たまたま探していたエリアにちょっとお得な価格のいい土地を見つけたけど市街化調整地域だった、あるいは、両親から譲ってもらえる土地は雑種地だった、というケースも少なくありません。 当ページでは、…
建築確認申請を経て、確認済証が交付されたら工事の着工です。
多くの業者や職人が協力してやっと出来上がる家。しかし、せっかく建てた家が欠陥住宅かもしれない……。そう思ったら、どうすればいいのでしょうか?
軽微な欠陥ならば、業者に言ってすぐに直してもらっても、さほど問題はないでしょう。しかし、軽微と思っていても重大な欠陥がひそんでいるかもしれません。
欠陥の原因や程度を特定するためには、建築士に依頼して家の診断をしてもらうと安心です。簡単な調査であれば、5〜10万円程度の費用で依頼できるようです。
いざ住んでみたらご近所とトラブルになった、ということもあるかもしれません。特に、騒音やゴミの分別、挨拶や共有スペースの使い方などがトラブルに発展しやすいようです。
マナーを守るように心がけるなどで未然に防げれば良いのですが、トラブルがおこってしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
まずは管理会社や自治体などの第三者に相談してみましょう。それでも解決しなければ、警察相談専用電話「#9110」でも、近隣トラブルの相談を受け付けています。
分筆(ぶんぴつ)とは、登記簿上で一個の土地とされているものを、複数に分割して登記することです。単なる分割と違って、登記まで完了するところに注意しましょう。
分筆登記は、土地の境界が確定していれば、区画整理地・市街化調整区域などを問わず、どのような土地においても可能です。
土地の一部を売る、相続人で分けて相続する、土地の一部の地目を変更するため……、分筆を行う目的にはいくつかありますね。分筆することによるメリット・デメリットは以下です。
メリット
デメリット
分筆をすることで、税金が安くなることも高くなることもあるということですね。詳しくは、土地家屋調査士等の専門家に相談しましょう。
せっかく家を建てたのに、転勤や離婚などで引っ越ししなくてはいけなくなった場合、住宅ローン返済中でも売ることはできるのでしょうか?
可能です。ただし、家の売却が完了した際に、住宅ローンの全額を一括で返済する必要があることに注意しましょう。
建てた家を売却したことによる利益がローンの残高を下回る場合、その差額は自分たちで用意する資金で補填しなくてはなりません。
任意売却と呼ばれる「債権者の同意を得て、ローン残高のあるまま相場の価格で売却し、足りない差額分は、無理のない範囲で分割にして支払う」という方法もありますが、最終的なローンが増えてしまいます。将来計画と照らして計画しましょう。
家相や風水は、単なる迷信とも言えますが、かつては家を住みやすくするための「おばあちゃんの知恵袋」でした。
例えば「鬼門に玄関を作ると、災いを呼ぶ」という言葉。
よく聞きますが、現代日本であればあまり気にすることはないでしょう。
というのもこの教訓は、昔の日本では玄関は戸板一枚だったために、強い風雨がよくおこる方向に玄関を作ると簡単に破られてしまうことが多かったからだと考えられます。
このように、かつては経験則として有効だったとしても、現代日本ではもはや問題ではなくなったものが、風水には多くあります。
家相や風水を参考にすることは悪くはないけれども、今現在自分たちが生活しやすい家や間取りを考えることを優先しましょう。
家を建てる時に風水を気にされる方は多くいます。 風水に関心がなくても、いざ家が建った後に運気が悪い間取りだったと知るとあまりいい気分ではありませんよね。 風水は…
家を建てる手順や予算の考え方、そのほかよくある質問について解説しました。
労力のかかる家づくりですが、人生の長い時間を過ごす場所を一から設計できるのは大きな魅力です。
あなたのマイホーム計画に、ぜひ「注文住宅で家を建てる」という選択肢を加えてみてほしいなと思います。
家を建てるには多くのステップがありますが、どのステップも家づくりには重要なものばかりです。時間はかかりますが、焦って後で不満を感じるような結果にならないようひとつずつ納得しながら進めていきましょう。 二級建築士・インテリアコーディネーター:河野由美子の詳細
ちょっとまって!それはもしかしたら「失敗する家づくり」の第一歩かもしれません。
「3回建てないと理想の家は出来ない」と言われるほど難しい家づくり。ただしそれは一昔前の話です。 インターネット全盛期で、いまや多くのハウスメーカー・工務店の口コミや建てた家の住心地がわかるようになりました。
巨額なお金のかかる家づくり。そんな人生最大のプロジェクトなのに、いきなり住宅展示場に行って、誰とも知らない営業マンと話が盛り上がり、しまいには「いい人そうだから…」なんていう理由で契約し家づくりをスタートしてしまう人が後を絶ちません。
住宅展示場はある意味アウェーの場。豪華な設備やきれいな設えに気分が盛り上がるのはしょうがないことです。 ですから、冷静な頭で考えられる「ホーム」でしっかりと会社を比較検討することが大事なのです。
「カタログ一括請求」ってご存知ですか?」
家を建てたい地域やイメージ、希望の価格などを入力し、気になる会社にチェックをするだけで、その会社のカタログが自宅に届けられるというものです。
家づくりのカタログの一括請求のサイトはいくつかありますが、こちらのサイトはどちらもオススメです。
たった一度の無料資料請求で注文住宅のカタログをまとめて取り寄せできる
「まだよく決めていない人」~「細かい希望がある人」までカバー可能。本気の家づくりをするあなたに寄り添います。
家づくりのイメージが固まっていない初期段階のうちにカタログ請求を使うのは抵抗がある方もいるかもしれませんが、それは逆です。
複数社のカタログを見ているうちに「これは好き」「これは嫌い」とどんどん自分の好みの家のカタチが分かってくるのです。そして、カタログの良いところはなんといっても「家族と見られる」ことです。
ご自身と、大事な家族と一緒にカタログを並べて、理想の家について話し合ってみてください。今度の週末は、こちらのカタログを見ながら、家族で家づくりの会議をしませんか?
たった一度の無料資料請求で注文住宅のカタログをまとめて取り寄せできる
「まだよく決めていない人」~「細かい希望がある人」までカバー可能。本気の家づくりをするあなたに寄り添います。