「ローコスト住宅はオプション費用で結局高くなるって本当?」
「ローコスト住宅のオプションって具体的にどんなものがあるの?」
建物価格が1,000万円台と非常に安いローコスト住宅。
インターネット上でさまざまな口コミが飛び交っている中で、オプション費用が高かったという内容が多くあります。
この記事では、ローコスト住宅のオプションについて解説します。オプション費用の明細と総額の実例も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
- ローコスト住宅のオプションは耐震性・気密断熱性・外装につけるものが多い
- 日頃使うキッチンやお風呂のオプションもあります!
- 家づくりのオプションはローコスト住宅に限らず、大手ハウスメーカーにもある
- ハウスメーカーごとに家の標準仕様が決まっている!本体価格が高いほど標準仕様が豪華
- 予算をオーバーしないために、契約前に標準仕様の内容を細かくチェックしよう
ローコスト住宅のオプションはどういう時に必要?
ローコスト住宅のオプションは、どのような時に必要なのでしょうか?
まずは基本的なことを知っておきましょう。
標準仕様があれば必ずオプションがある
住宅には標準仕様というものがあります。
標準仕様とは、家を形作るものすべての仕様のスタンダードを、基本のプランとして各社が決めているものです。
この標準仕様と少しでも違うことを依頼すると、それは“オプション”という扱いになります。
標準仕様には会社によって違いがあるので、オプションとなる内容は各社でさまざまです。
また、“オプション”という呼び方も会社によっては違うこともあります。
この記事では、標準仕様との違いから発生する内容をすべて“オプション”という呼び方で統一しています。
ローコスト住宅はオプションで儲けている?
「ローコスト住宅は本体価格は安くみせて集客し、あとから高額なオプション費用で利益を上げている」
このような話を聞いたことがありませんか?
実際はどうなのでしょうか。
たしかにローコストをアピールしている住宅会社は、“コミコミ価格”といった表現で宣伝しています。
ですが、そのような会社がすべて悪質な方法でオプションを追加させるのかというと、それは違います。
悪質かそうでないかを見分けるためには、標準仕様や付帯工事の中身を契約前にしっかり確認しておくことが大切です。
“この価格で、どんな家が建つのか”を、理解できるまで何度も聞くようにしましょう。
説明が不明慮である場合や、家を建てるために必要最低限のものが含まれていない場合は、その会社は慎重に検討するべきでしょう。
大手ハウスメーカーにもオプションはある
オプションは、ローコスト住宅だけに発生するものではありません。
大手のハウスメーカーにも標準仕様とオプションがあります。
どんなに本体価格が高額な家であっても、その標準仕様にはない希望を追加するとそれはオプションになります。
「最終的な金額が当初よりも高額」ということは、ローコスト住宅でも大手の住宅でもあり得る話なのです。
家の標準仕様とは?本体価格に含まれているから要チェック!
家の標準仕様では、どのようなものが決められているのかを見てみましょう。
“本体価格”と呼ばれる金額の中に含まれている仕様について解説します。
標準仕様に含まれるもの
標準仕様は会社によってさまざまです。
ここでは、一般的な標準仕様の内容をご紹介します。
・基礎
ベタ基礎や布基礎などの基礎の種類、立ち上がりの厚さ・高さ、根入れの深さなど。
・構法
工法、柱や梁などの樹種やサイズ、下地材の厚み、制震システムなど、家の骨組みなど。
・断熱材
天井、外壁、床下、ユニットバスの立上り、バルコニーの下などの断熱材の種類と厚みなど。
・換気システム
第1~3種換気システムのいずれか、換気口とスイッチの数など。
・外壁材
外壁材の種類(窯業系サイディングやタイルなど)と、デザイン。
・屋根材
屋根材の種類とデザイン。
・内装
壁や天井の仕上げ材(クロスや漆喰など)、床材、収納の扉、階段、手すり、巾木、廻縁など。
廊下や入り口の幅も決まっています。
・各居室の基本装備
居室一部屋につき、照明器具とスイッチ、窓・コンセント・TVコンセント・クローゼットなどの数が決まっている会社もあります。
・設備
キッチン、バス、トイレ、洗面化粧台、給湯機、インターホン、床暖房、太陽光発電システムなど。
・窓
窓の数やガラスとフレームの種類、網戸、シャッター、デザインなど。
・室内ドア
開き戸や引戸などの種類、デザイン。
・玄関ドア
機能やデザイン。
・玄関まわり
ポーチタイルの面積やデザイン、玄関収納など。
・バルコニー
面積や防水仕上げの仕様など。
・勝手口
ドアのサイズやデザインなど。
・その他
給排水管工事、点検口、屋外コンセント、立水栓、火災報知器など。
このように、人が快適に暮らすために必要な最低限のものは標準仕様としてある程度の内容が決められていることがほとんどです。
工務店や建築設計事務所にも標準仕様がある
一般的に標準仕様というとハウスメーカーに多いイメージをお持ちの人もいるかもしれませんが、工務店や建築設計事務所にも標準仕様があることがほとんどです。
標準仕様というと自由度が低くなるイメージがありますが、実はそうではなく逆にある方が安心です。
特に構造に関する部分は標準仕様がある方が安心です。
完全自由設計の会社もありますが、ほとんどの人がある程度の仕様が決まっている方が家づくりを進めやすいと思います。
本体価格が高いほど標準装備が豪華
上に標準仕様の一般的な内容をまとめていますが、やはり本体価格が高額なほど標準仕様の内容やグレードが豪華になります。
ローコストと言われる家の標準仕様には、一般的に太陽光発電システムや床暖房などが含まれていることはあまりありませんが、元々の本体価格が高額な会社の場合は、それらが標準で付いていることもあります。
外壁にガルバリウム鋼板などのハイグレードなものや、内装に漆喰壁や無垢の床材などの自然素材が標準仕様とされていることもあります。
ローコスト住宅を検討している人は、できるだけ本体価格が安い会社を選びたいと思いますが、叶えたいことがたくさんある場合は視野を広げて会社選びをすると良いかも知れません。
ローコスト住宅の標準装備について知りたい人にはこちらの記事もオススメです。
ローコスト住宅でよく採用されているリクシルの設備について詳しく解説した記事になっていますので、標準仕様がどんな感じなのかが具体的にイメージできると思います。
ローコスト住宅のオプションの種類を解説
では次に、オプションにはどんなものがあるのかを見てみましょう。
標準仕様と違うことをお願いすると発生する追加費用。
オプションは無数にあると言っても過言ではありません。
なぜなら理想の家の形は、人それぞれだからです。
ここでは、代表的なオプションをできるだけたくさんまとめていますので参考にしてみてください。
耐震性
耐震性を標準仕様より高くしたい場合は、追加費用が発生します。
- 構造用木材の樹種変更
- 耐震等級を上げる、または取得する
- 制震システムを導入する
などして、耐震性を高めます。
気密断熱性
気密断熱性を上げたい場合も追加費用がかかります。
遮熱シートを採用したり、外断熱にしたり、断熱材の種類や厚みを変更することなどで、気密断熱性を高くすることができます。
外装
家の外側の仕様について、外壁材、屋根材、そのほかの細かい部材についても標準仕様があります。
・外壁材
ローコスト住宅では、外壁材は窯業系サイディングが標準になっていることがほとんどです。
ガルバリウム鋼板、モルタルなどに変更すると追加費用がかかります。
・屋根材
ローコスト住宅はスレート瓦が標準仕様としてよく採用されています。
より軽量な屋根材にすると耐震性アップになります。
ほかにも、軒天、庇(ひさし)、雨樋などにこだわる場合はオプションになります。
外部建具
外壁にとりつける建具には、窓・シャッター・玄関ドア・勝手口ドアなどがあります。
・窓
ガラスの種類やフレームの素材などが決まっています。断熱性を上げたい場合は窓のグレードを上げます。窓の数やサイズが決まっている場合は、変更すると差額が発生します。木製の窓枠などデザインに凝ると、それもオプションになります。
・シャッター
リビングの窓には標準仕様で付いていることがありますが、一つも付いていないこともあります。
手動や電動など機能に種類があります。
・玄関ドア
標準仕様でもデザイン豊富なものがそろっていることが多いです。
網戸がついた通風できるものや親子ドアに変更したり、ロック機能のグレードをアップさせるなどすると費用が発生します。
・勝手口ドア
勝手口は1ヶ所が標準で付いてくることが多いです。
サイズやデザインを変更するとオプションになります。
内装
内装にもオプションがたくさんあります。
主に、壁、天井、床材、照明器具、ニッチ、造作、窓、収納、アーチ壁、階段などについてオプションを追加することが多いです。
・壁
ローコスト住宅は、ビニルクロスが標準仕様となっていることが多いです。
選べるデザインの種類が決まっているので、それ以外のデザインを選ぶと追加料金がかかります。
アクセントクロス、漆喰や珪藻土などの自然素材の塗り壁、エコカラット、アクセントウォール、タイルなどを採用すると、面積に応じて価格が上がります。
・天井
天井も標準以外のクロス、塗り壁などを選んだり、飾り梁を付けたりするとオプションになります。
・床材
ローコスト住宅の標準は、複合材フローリング(合板の表面に木目柄がプリントされている床材)であることがほとんどです。
標準以外の複合材や無垢の床材に変更すると面積に応じて追加費用が必要となります。
広いリビングに無垢材を採用すると、高額な費用がかかることが多いです。
・照明器具
照明器具は各居室に仕様が決まったものが付いていることが多いですが、中には照明器具が一つも標準に含まれていない会社もあるので要注意です。
その場合は照明器具がすべてオプションという扱いになることも。
標準仕様の照明器具は一般的なシーリングライトであることが多いので、ダウンライトやセンサーライト、デザイン性の高いものに変更すると個数に応じて追加費用がかかります。
・ニッチ
ニッチは、壁をくりぬいて作る飾り棚のことです。
オシャレで収納としても使えて便利なので今とても人気があります。
標準仕様にニッチが含まれていることはほぼないのでオプションになります。
形・サイズ・板の種類・数に応じて費用がかかります。
・造作
造作家具は、床のスペースをとらずに棚やカウンターを付けられるので、省スペースになりデザイン性も高いので採用したい人も多いと思います。
標準仕様になっていることはほぼないため、造作工事の内容と材料の種類によって費用がかかります。
・窓
外部建具である窓は、内装のデザインにも関係します。
内側のフレームの色やデザインを標準以外のものにするとオプションになります。
額縁と呼ばれる木の窓枠は家の内装デザインに大きく関わるので、額縁なしでクロス巻きにするとオプションになります。
中にはクロス巻きが標準仕様になっている会社もあり、その場合は逆に額縁を付けるとオプションになります。
・収納
収納内の棚やハンガーパイプなどが決まっています。
大きめのウォークインクローゼットを作るとオプションになることがあります。
棚の数を増やすなどカスタマイズすると、差額分の費用がかかります。
・アーチ壁
家の中の入り口を四角ではなくアーチ型にすると、オシャレで可愛らしい雰囲気になり人気です。
標準仕様ではないことがほとんどなので、オプションになります。
・階段
階段にも標準仕様があることが多く、その中で踏板や手すりのデザインを選びます。
吹き抜けにしてスケルトン階段にしたり、アイアン手すりを付けたりするとオプションになります。
内部建具
内部建具は、室内ドアや収納の扉です。
ドアのタイプ(開き戸・引戸・引込戸・折れ戸など)やデザインを標準仕様以外のものにすると追加費用がかかります。
一般的に、開き戸が最もローコストで、引込戸や引戸はオプションとなることが多いようです。
電気配線
コンセント・TVコンセント・照明スイッチ・換気扇スイッチなどの数が決まっています。
数を増やすほどオプション費用がかかります。
3路や4路スイッチ(1つの照明器具を2~3ヶ所のスイッチで操作できるもの)にすると追加工事費がかかります。
インターホンも標準で付いていることが多いですが、機能を追加するとオプションになります。
インターネット用のLAN配線などはオプションになることが多いです。
設備
システムキッチン、システムバス、トイレ、洗面化粧台などの住宅設備についても標準仕様があります。
・キッチン
選べるメーカーが2~3社ほどあることが多く、それぞれに標準の仕様があります。
食洗器、ビルトインオーブンやそのほかの細かい機能を追加すると高額なオプション費用がかかることが多いキッチン。
キッチンのタイプ変更(対面→アイランドなど)、デザインのグレードアップなどもオプション扱いになります。
高さは3パターンほどから標準内で選べることが多いです。
・システムバス
キッチンと同じく数社からメーカーを選び、標準仕様以外の機能やデザインを決めていきます。
追加した分がオプションとなります。
・トイレ
トイレは1ヶ所ないし2ヶ所が標準で付いています。
トイレのタイプや機能を変更・追加するとオプションになります。
2階トイレが標準ではない場合は、増設ということになります。
・洗面化粧台
こちらも2社ほどのメーカーから選ぶことができます。
デザインや機能にこだわると、追加費用がかかります。
エネルギー機器
エコ住宅が推進されている今、標準仕様にもそれが反映されてきています。
・オール電化
標準でオール電化住宅の場合もありますが、そうではない場合はコンロや給湯機をガスから電気へ変更するための費用がかかることがあります。
・太陽光発電システム
こちらも標準仕様として含まれていることがありますが、そうでない場合は導入費用がかかります。
・エネファーム
オール電化にしない場合は、ガスで発電できるエネファームを検討することもあるでしょう。
標準仕様にはないことが多いので、高額な追加費用となります。
・家庭用蓄電池
太陽光発電システムとあわせて蓄電池も導入したい場合は、別途費用が必要となります。
快適性
家の快適性を上げるためのオプションには、床暖房、浴室暖房乾燥機、換気システムなどがあります。
・床暖房
標準仕様となっている会社もありますが、そうでない場合は導入費用がかかります。
・浴室暖房乾燥機
こちらも標準仕様となっている場合があります。
標準外の場合は、お風呂の仕様を決める際に追加します。
・換気システム
ローコスト住宅は第3種換気が標準となっていることがほとんどです。
変更するとオプションになります。
換気システムの変更は比較的高額な費用がかかります。
その他
そのほかにも、ペットを飼っている人はペット仕様にするために専用ドアやペット部屋やキャットウォークなどをオプションとして付けられます。
趣味を楽しみたい人には、専用ガレージや作業スペースなどを作るのも人気です。
暖炉、サンルーム、シーリングファンなど…贅沢を言い出せばキリがありませんが、このほかにもたくさんのオプションがあります。
ローコストハウスメーカーのオプション費用実例紹介!
このようにオプションは挙げだしたらキリがないほどたくさんあります。
でも内容と同じくらい気になるのが、その総額ではないでしょうか。
オプション費用の金額は、各社によって本当に差があります。
標準仕様からの差額になるので、比較もしづらいと思います。
そこでここでは、某ローコストハウスメーカーでの新築時のオプション費用の明細と総額の実例をご紹介します。
一つの例ではありますが、実際の費用内訳なので参考にしていただける部分もたくさんあるかと思います。
この会社は、全国展開しているローコストハウスメーカーで、コミコミ価格1,000万円以下の規格住宅も扱っている会社です。
一般的な2階建ての自由設計商品で、延床面積34.19坪、施工面積36.19坪の家となっています。
ではまず、追加費用からご紹介します。
(金額の高い順に表示しています。)
内容 | 金額(円) | 詳細 |
---|---|---|
太陽光発電システム | 1,028,000 | 4.5kw カラーモニター・ケーブル・架台一式 |
深基礎 | 330,330 | 10.01m分 |
内装クロス変更工事 | 215,355 | リビング・2階ホール・寝室を珪藻土クロスに変更 293m分 |
床材変更 | 176,000 | リビングと1階ホールのみウッドワン銘木フローリングに変更 |
外部建具 | 164,000 | 標準超過 1式分 |
3枚引き戸 | 151,000 | リビングに設置 |
2階トイレ増設 | 145,000 | |
照明器具変更 | 116,600 | ダウンライト、ペンダントライト、デッキライトなど |
洗面台変更 | 108,400 | 標準からウッドワン無垢の木の洗面台へ変更 |
部屋数増設 | 100,000 | 標準超過 1式分 |
造作工事 | 81,152 | 階段下にPC用カウンター造作 |
内部建具増設 | 73,800 | 洗面所引戸・キッチン引戸増設 |
化粧梁 | 67,000 | リビングに3本 クロス巻き仕上げ |
システムバス変更 | 44,300 | TOTOサザナ 魔法瓶浴槽、ほっからり床、断熱蓋、収納棚1段追加、シャワーヘッド変更、アクセントパネル追加 |
折込天井 | 40,565 | 化粧梁のために天井折上げ |
外部建具 | 39,000 | 2階バルコニー掃き出し窓を防犯ガラスに変更 2ヶ所分 |
下屋割り増し | 32,600 | 1階平屋部分 |
内部建具 | 27,000 | 標準超過 2ヶ所分 |
ニッチ | 27,000 | 3ヶ所分 |
室内物干し | 26,400 | ホスクリーン竿付き |
内装クロス変更工事 | 25,725 | 納戸変更 35m分 |
電気追加工事 | 25,000 | コンセント追加 5ヶ所分 |
タイル工事 | 24,480 | 標準超過 2.04㎡分 |
バルコニー面積 | 19,200 | 標準超過 0.96㎡分 |
下地補強 | 18,000 | DIY棚付け用の合板 9ヶ所分 |
バルコニー物干し変更 | 17,400 | 2本用→3本用に変更 |
電気追加工事 | 16,000 | 専用コンセント追加 1ヶ所分 |
キッチンレンジフード | 15,000 | 排気ダクト延長 1式分 |
電気追加工事 | 15,000 | 照明配線追加工事 5ヶ所分 |
電気追加工事 | 12,000 | スイッチ追加 4ヶ所分 |
電気追加工事 | 12,000 | 3路スイッチ 3ヶ所分 |
電気追加工事 | 9,000 | 照明電源追加 3ヶ所分 |
電気追加工事 | 7,500 | ダウンライト穴あけ工事 5ヶ所分 |
電気追加工事 | 6,000 | 3路4路スイッチ 1式分 |
内装クロス変更工事 | 3,300 | 2階トイレ変更 6m分 |
内装クロス変更工事 | 2,100 | 1階トイレ変更 5m分 |
合計 | 3,221,207 |
次に、減額された金額です。
内容 | 金額(円) | 詳細 |
---|---|---|
キッチン変更 | -252,200 | 標準→施主支給に変更 |
トイレ変更 | -4,220 | ペーパーホルダーとタオルリングなし |
合計 | -256,420 |
最終的なオプション費用の総額は
3,221,207―256,420=2,964,787円
となりました。
オプション費用としては高額な方かと思います。
施主のコメントを紹介します。
施主:
『太陽光パネルが100万円ほどしたので高額になってしまいました。キッチンはTOTOのものを施主支給専門の業者から購入して施工してもらいました。なので実質はこれにプラス100万円ほどかかっています。
珪藻土クロスや銘木フローリングなど1階にこだわった分、2階はほとんど標準仕様のままにしました。
元々付けたいオプションが決まっていたので、あえて本体価格の安い会社を選びました。
本体価格が1,100万円ちょっとだったので、制震ダンパーも付いて総額1,600万円かかりませんでした。
構造に関する知識がなく内装にばかりコストをかけてしまったことを少し後悔していますが、気密断熱性は高いようで住み心地にも満足しています。』
この実例では、オプション費用が高額になることが想定内だったので本体価格の安い会社を選んだとのこと。
あらかじめどんな家にしたいかが明確であれば、予算内で希望の家を建てることができます。
内装のコストを下げて構造にコストをかけることも大切ですので、参考にしてください。
ローコスト住宅のオプションの予算と注意点
ローコスト住宅を建てる場合、オプションにはどれくらいの予算が必要なのでしょうか。
オプションの注意点もあわせて解説します。
契約前に標準仕様の内容を細かくチェック!
予算オーバーを防ぐために、契約する前に標準仕様の内容をしっかり確認しておきましょう。
契約前ならオプションのサービスをしてくれる会社もありますが、契約後の値引きはまずしてもらえません。
チェックするためには住宅に関する知識がある程度必要となります。
そのためには、家づくりを始めてすぐに来店するのではなく、家について勉強する期間を持つことが大切です。
家づくり計画は時間的な余裕をもって進めることをオススメします。
オプションの予算はいくらみておけばいい?
オプションの予算は、建てる人の希望によりとても幅があると言えます。
標準仕様のままで建てるならオプション費用ゼロということも可能ではあります。
でも実際にはオプションをいくつか追加する人がほとんどでしょう。
大まかな予算としては、100~200万円ほどをみておけば大丈夫ではないでしょうか。
オプション費用が高額になる要素としては、太陽光発電、ガス発電、蓄電池、床暖房、キッチンのグレードアップなどがあります。
もちろんオプションを希望のまま追加すればもっと高額になりますし、細かな変更のみなら100万円もかかりません。
定価が同じものでも変更は高額
仕様を変更すると、標準のものと定価が同じものでも追加費用がかかることがよくあります。
納得のいかない人もいると思いますが、これには理由があります。
標準仕様になっている材料や住宅設備は、住宅会社が仕入れ先から大量に仕入れています。
そうすることで、かなりの割引が効いているのでローコスト住宅が建てられるのです。
住宅業界において“定価”はほとんど参考になりません。
それくらい得意先からの仕入れ値は割引率が高いのです。
ですからいくら定価が同じものでも、単独で仕入れると差額が発生してしまいます。
オプション費用をおさえる方法
「オプションは付けたいけど、少しでもコストを抑えることはできないかな?」
こう考える人も多いと思います。
コストを抑えつつも、全てとは言わなくても希望を叶えたいですよね。
オプション費用を抑える方法について、まとめてみました。
標準仕様で不要なものを外す
標準仕様の中で不要なものはありませんか?
たとえば、玄関収納や浴室暖房乾燥機が不要だと感じる人もいるはずです。
「あったら便利だけどお金を払ってまでは要らないかな。」という程度のものは、外してもらうことができないか確認してみましょう。
その分を減額してもらえる場合は、コストダウンになります。
外すことはできても減額には応じてもらえないこともあるので、確認してみてください。
付けたいオプションは必ず契約前に伝える
付けたいオプションは必ず契約前に全て担当者に伝えましょう。
そうすると大幅な値引きをしてもらえることがあります。
金額の大きなオプションを一つサービスで付けてもらえることもあります。
他社と相見積をとってそのことを伝えるのも効果的です。
値段交渉は契約前に行うのが鉄則です。
安い時期をねらって契約
車と同じように、住宅にも決算期があります。
決算期は、その年の契約棟数を増やすために会社側は契約をとりたがっています。
決算期は会社によって違います。
たとえばタマホームの決算月は4~5月です。(2020年時点)
フランチャイズチェーンは、各加盟店で決算期が違うので前もって調べておくと良いでしょう。
ただし、決算期は同じように考えて来店する人が多いため店舗によってはそんなに焦りがないことも。
担当者の接客対応を見つつ、交渉してみましょう。
また、住宅業界全般に4月はひまだと言われています。
新学期にむけて3月までに建築や引っ越しを済ませる人が多いためです。
そのため4月は比較的価格交渉しやすい時期と言えます。
安い時期をねらってオプションについて交渉してみましょう。
自分でできるものは後付け
DIYで出来そうなものは、オプションにせずに後から自分で理想に近づけていくという方法もあります。
壁付けする棚なら比較的簡単にできますよ。
漆喰の壁にしたい場合は、とりあえず標準のビニルクロスを選んでおいてその上からDIYで塗ることができます。
設備はオプション追加するしかありませんが、工事関係はDIYでできるものがあるかも知れません。
標準仕様が希望に近い会社を選ぶことが大切
オプションは標準仕様との違いです。
ということは標準仕様と自分の希望が同じならオプションは不要なわけです。
自分の理想の家を時間をかけてじっくり考えておき、各社の標準仕様を吟味して希望に近い会社を選ぶとオプションを減らすことができます。
ただし標準仕様が豪華な家は、本体価格が高額であることが多いのでオプション費用よりも総額で判断することが大切です。
正確な比較検討をするために、自分の希望を細かく把握しておきましょう。
フワッとしたイメージではなく、具体的に決めて家族で共有しておくことが大切です。
オプションなしだと本当にローコスト?
ローコスト住宅はオプションを一つも付けなければ本当にローコストでお得なのでしょうか。
結論から言うと、オプションを付けなければ本体価格で家を建てることができます。
ただし、いわゆるコミコミ価格の中には含まれていない必要な費用がたくさんありますので、総額は本体価格よりももっと高額になります。
また、あまりにも安い住宅は構造に何が使われているかということや工法と施工体制に注意が必要です。
品質が良いことが大前提ですので、その点は見極めることが重要です。
ローコスト住宅のコミコミ価格についてもっと詳しく知りたい人には、以下の記事がオススメです。
コミコミ価格に含まれるものやそのほかに必要な費用、トータルコストについても詳しく解説しています。
ローコスト住宅の安さの仕組みとは
ローコスト住宅の仕組みについてしっかり知っておきたい人には以下の記事がオススメです。
ハウスメーカーの仕組みを中心にローコスト住宅の安さの理由を詳しく解説しています。
ローコスト住宅のメリット・デメリットと注意点
ローコスト住宅のメリットとデメリットを今一度しっかり知っておきたい人には、以下の記事をぜひ参考にしてください。
デメリットに対する注意点もまとめていますので、失敗しない家づくりのために役立ててくださいね。
まとめ
この記事では、ローコスト住宅のオプションについて詳しく解説しました。
「ローコスト住宅はオプションが割高で実際はローコストではない」
これは少し当てはまっている部分もありますが、同じ仕様の家を大手で建てるともっとずっと高額になるので一概に否定もできません。
そして大手にも高額なオプションがあります。
ローコスト住宅だからオプションが高いというわけではないのです。
大事なのは、安心安全で機能やデザインにも満足できる家を納得した価格で建てることです。
そのためには家に求める条件を明確にして、時間をかけて会社選びをすることが大切です。
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