家を建てよう! ……と決めたはいいものの、でも、なにから手をつけていいのかわからない。
そもそも家を建てるためにやるべきことってなんだろう?
・家を建てるときの段取りを知りたい!
・建てる前に決めておくべきことは何?
・建てるにあたって、人間関係や宗教関係のトラブルは避けたい。
このページは、そのような方向けに、家を建てるときにやるべきこと、考えておかなくてはならないことの全体像をフローチャート式チェックで解説していきます。
家を建てる気満々の人も、まだ迷っている人も、気軽にチェックしてみてください!
家を建てると決めたらやるべきことは?徹底フロー
・どういう家を建てるかイメージする
・予算計画を立てる
・土地を決める
・家を建てる工法について決める
・住宅会社を選択する
・間取りやライフラインを決める
・住宅会社と契約する
・地鎮祭・上棟式・ご近所へのあいさつ
・建築中にやるべきこと
・引き渡し~引っ越し
家を建てるためにやるべきこと
<家を建てるときにやるべきこと>家族で話し合う
大事なのは、家族全員で話し合うことです。そして一つ一つの優先順位をみんなで決めることです。
残念ながら、家づくりには予算や時間、労力の制限があり、なかなか家族すべての希望を叶えることはできないでしょう。
だからこそ、家族全員の希望を聞き、みんなが納得できる優先順位を決めておくことが大事です。
「いやいや、そんなことやってる暇ないよ」……と思われるかもしれません。しかし、時間のない方こそ、このプロセスがのちのち効いてくるかもしれません。
なぜなら、ひととおり全員の意見を聞いておかないと、後になって「自分はこう考えていたのに聞いてもらえなかった」などの不満が出てくることがあるからです。引き返せない時点になってこういったトラブルが起こってしまうと修正に時間がかかってしまうでしょう。
話し合いでは、各々の希望だけでなく「家族構成やライフスタイルによって使い勝手の良い家を作り上げていく」という考えを家族内で共有しておきましょう。現時点だけを見るのではなく、将来の使い勝手も視野に入れておくということです。
たとえば、家は家族の構成・人数によって食堂、居間、個室などの広さや数が変わってきますし、子供達が成長すれば個室が必要となる場合もありますよね。
子供と親が隔絶されない動線計画について配慮したり、親が高齢になったときにはバリアフリーについても考えなくてはなりません。それらの可能性を考慮しながら、新しい家が家族全員にとってどういう生活の場になっていくのかを考えましょう。
家を建てるときの工法と主なメリット・デメリット
工法には以下の五種類があります。メリット・デメリットについてまとめました。
工法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
木造軸組工法 | 間取りの自由度が比較的高い。増改築が行いやすい | 品質にばらつきがある場合がある |
2×4工法 | 耐震性や耐火性が比較的高い | 間取りの自由度が木造に比べて低い |
RC造(壁式工法) | 耐火性や耐久性が高い | 工期が長い 木造と比べて建築費が高くなる |
鉄骨造 | 柱の本数が少なくてすむため間取りの自由度は高い | コスト高 |
プレハブ工法 | 品質が安定している 工期が比較的短い コスト低 | デザインの自由度が低い 耐火性が低い |
費用や耐久性、工期の長さのほか、住宅会社によって得手不得手な工法がありますので、
それらを考慮して総合的に決めましょう。
<家を建てるときにやるべきこと>契約で疑問やあいまいな点を残さないようにする
約款を確認しましょう。以下のポイントについては、疑問点をそのままにせず確認しておくとよいでしょう。
・保証について
・契約後いつまでに引渡しで、1日あたりの違約金はどうなっているのか
・工事中の事故や災害について
・万が一解約する時はどうなるのか
・価格と仕様に疑問点がないか
・支払い条件について間違いがないか
建物の支払いは「契約」、「着工」、「上棟」、「引渡し」と何回かに分けて行われます。
稀に契約書に「契約」や「着工」の時に多くの金額を支払うという内容を載せている場合がありますが、
工事の代金は出来上がった分に支払うのが基本ですから、まだ何も出来ていない着工の段階で多くのお金を支払うのはやめておきましょう。
<家を建てるときにやるべきこと>宗教に関係する行事をやるかどうか決める
地縄張り
敷地内で建物外周の形にしたがってビニールひもなどを張り、建物の位置を確認する作業です。
隣家や道路との位置関係、駐車スペースなどを確認する大切な工程です。都合が合う限り立ち会うのがおすすめです。
地鎮祭(じちんさい)
工事の前に土地の神様に工事の無事と安全を祈願する儀式です。
最近では省略される場合もありますが、営業や工事の担当者と施主が一同に顔を合わせる機会でもありますので、問題がなければ参加しましょう。
「神式」や「仏式」など信仰によっても違いますので、確認が必要です。費用は3~4万円の場合が多く、依頼する先によって変わります。
こんなことも! 地鎮祭に関するトラブル
「やらなくてもいいような気もするけど、本当にやらなくていいのかな……」とどこか不安になるのが地鎮祭。こういった場合にはどうすればいいのでしょうか?
- 地鎮祭を創価学会でやるべき? それとも……
夫の家系が創価学会です。創価学会では地鎮祭は家の長が行うとのことで、夫の父も乗り気でした。
ところが、嫁の父親は神社にて地鎮祭をおこないたい、と言います。
家を建てる名義人と支払い主は夫なのですが、家を建てる土地は嫁父のものなので板挟みになってしまいました。
夫の父にそれを伝えたところ結果的に「自分はでしゃばらないようにする」と引いてくれたのですが……、地鎮祭には参加しないとのこと。
せっかく家を建てようというのに、地鎮祭のことだけで家族内が険悪になってしまいました……。どうすればいいのでしょうか?
上記のように宗教的な問題で地鎮祭に関して揉めることもあるようです。このような場合、どう考えたらよいのでしょうか? -
トラブルを招くなら行事は止めていい
地鎮祭にしても、その後の”餅撒き”にしても、建物完成後に近所の人を招いてご馳走する習慣も、家を建てる際に生じる様々な「トラブル回避」のための知恵が宗教に取り入られたものです。 それがトラブルの原因になっているのなら、止めてしまった方が良いのではないでしょうか?
上棟式(じょうとうしき)
柱や梁などの骨組みが完成して屋根がかかった段階で、工事関係者が集まって工事の安全を願う儀式のこと。棟上げ式(むねあげしき)、建前(たてまえ)とも言われます。
施主や営業担当者も参加し、宴席を設けるスタイルが従来は多かったのですが、最近ではお酒で清めるなどの簡単な儀式ですませ、ご祝儀を渡すだけというケースも増えているようです。
ご祝儀の目安としては、大工の頭領や基礎の頭は¥10,000〜。
その他の職人は¥5,000〜 くらいが目安です。
地鎮祭や上棟式は宗教的な儀式ではありますが、工事に際して人間関係のトラブルを避けるといった意味合いもあります。必ず参加しなくてはならないものではありませんが、そのあたりを意識しておくとよいでしょう。
<家を建てるときにやるべきこと>近所へ挨拶しておく
引っ越し後にご近所とトラブルにならないためのご挨拶をしましょう。
ご近所へのご挨拶について教えて!
「ご近所に挨拶」と簡単にいっても、よく考えてみるといろいろ疑問点がありますね。
- ご近所へのご挨拶について教えてください!
地鎮祭をしないため、まずはわたしたち夫婦が粗品を持って近所に挨拶へ回り、工務店の方が後日に回ることを提案されました。ただ、
・わたしたちと工務店、それぞれが挨拶に行くと、挨拶される側は迷惑ではないでしょうか。
・自治会の範囲には回るといいと、聞きましたが、その範囲や自治会長さんがどなたかというのがわかりません。
・直接回るところが留守だった場合、一言書いたお手紙などを郵便受けに入れて、後日伺えばいいのでしょうか。
何を省略して良いのか、何を大事にしなくてはいけないのかがよくわかりません。 -
気持ちで十分ですが、長い付き合いを意識して
最近は、挨拶は形式であるとか工務店任せでいいとも言われますが、完成後そこに住み、地域の方々と長くお付き合いをするのは施主さんとご家族です。
ご近所には色々な人もいますので、最初にやるべきことはやっておく方が賢明です。あとから「〇〇しなかった」と陰口を言われたら面倒ですものね。
・通常、施工主と工務店の人とは通常は一緒に回り、施工主が挨拶、工務店を紹介、工務店が挨拶と工事の説明をすることになります。ただし、スケジュールが合わないため別々に回るのであれば、工務店よりも先に回った方がいいでしょう。
この場合は「工事の詳細説明は、後日工務店が参ります」と伝えるのはいかがでしょうか? 挨拶される側は、丁寧な施主さんだと思うことはあっても、よほどのことがない限り迷惑とは思わないはずです。
・自治会長さんについては、ご近所を訪ねる時にどこがその家か尋ねてみましょう。
・留守だった場合、挨拶に来たという気持ちを示すためにポストカードなどを入れておくのは好ましいですね。
ハガキ大の用紙に「新居着工のご挨拶」などのタイトルで、「ご挨拶に伺いましたがお留守でしたので、このカードでご挨拶の代わりとさせていただきます。」「後日改めてご挨拶に伺います」などと書かれるといいでしょう。
ご挨拶は「これからご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします」という気持ちですので、着工前に回るようにしましょう。
一戸建てはマンションやアパートに比べて面倒くさいところも多々あります。
両隣や上下住民に注意をしておけば良いというわけにはいきません。
でも、その面倒くさい「手続き」が後々のあなた方の生活、その地での快適な暮らしに繋がっていくのです。 最初のひと手間がのちのちの暮らしに大きく効いてきます。面倒くさがらずに挨拶回りは行いましょう。
<家を建てるときにやるべきこと>大工さんに心配りをする
着工前にもできる限りのことをして、いよいよ着工。 ですが、放っておけばいいというわけではありません。
工事中もできるだけ現場に足を運び、様子を見に行くことは意外と大事です。
ひとつは、現場の職人が施主の人柄や顔がわかることで、手抜き工事が防げる可能性が高まるためです。
ふらっと行くのも良いですが、飲み物など簡単な差し入れをして現場の人とコミュニケーションをとっておくとなお良いでしょう。
また、現場で監理者の人の説明を受けながら実際の工事の状況と図面を照らし合わせて見るためでもあります。その際、建築途中の状況を写真やビデオに収めておくと後々のトラブル回避につながります。気後れしてしまうかもしれませんが、現場の邪魔にならなければ大丈夫です。
後日、欠陥かどうか争った際にはこれが重要な証拠となることがあります。もしその場でおかしな点を発見したときには、必ず監理者に(監理者がいない場合は現場監督に)言うようにしましょう。
上記のように、建築中に監理者と話をして工程や作業状況の説明を受けておくと、自分の家に関するとてもよい勉強になります。
まとめ
家を建てるときにやるべきことについてまとめました。
大事なのは、家族が納得できる家を建てるビジョンをつくりあげること、そしてそのビジョンに無理がないことです。
このページが、あなたの一生に寄り添う素敵な家が建つ一助となりますように!
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