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不動産売却における財産分与では、税金(譲渡所得税)が課税されます

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不動産売却における財産分与では、税金(譲渡所得税)が課税されますのイメージ

離婚の際には、財産分与をされる方も多いと思います。

また、不動産を売却して財産分与に充てる。そんな方もいらっしゃると思います。

  • 妻と共有している不動産を売却したい。
  • 財産分与を受けてから不動産を売却したい。
  • 財産分与すると所得税がかかるって本当なの?

離婚における不動産の処分と言っても人それぞれです。

不動産売却では税金が付き物ですが、財産分与までして、さらに税金なんか払いたくない。そんな方も多いと思います。

そこでこのページでは、不動産売却における財産分与に関する税金(譲渡所得税)にフォーカスしてお伝えします。

不動産売却における財産分与は渡す側に税金がかかります

自宅の時価が購入時よりも上がっている場合、譲渡税がかかります。

「このたび妻と性格の不一致で離婚することになりました。夫婦で住んでいた私名義の自宅を妻に財産分与することになりました。私は財産を渡すほうなので、税金の心配はないとは思いますが、どうなのでしょうか??」

あなたは、この質問にどう答えますか?

税金は、夫側が負担するのか?もしくは妻側が負担するのか?

正解を発表します!!

離婚における財産分与は、税務上は財産分与した財産を時価によって譲渡したものとされ、財産を分与した側に譲渡所得税が課税されることになっています。

つまり、財産分与をする側、つまりご主人が税金を納める必要があります。

なんで!!と思われる方も多いと思います。

財産をタダで渡すのに自分に税金がかかるのはおかしい。タダでもらう側に税金がかかるのではないか?と思われる方もいらっしゃるかと思います。

この点ものすごく疑問に思われる方も多いと思いますので、解説しますと次のようになります。

例えば、夫が妻側への財産分与で3,000万円分のお金を渡すとします。

夫が3,000万円のお金を持っていれば、妻側に渡せばいいだけです。

しかし、多くの方は、多額の現金を持っていないため、所有している自宅を売却(時価3,000万円とします)して妻側に3,000万円を渡すことになります。

この自宅が、購入価額1,000万円であれば、夫側に2,000万円の売却益(譲渡所得)が発生するため、譲渡税が課税されます。

譲渡税は、財産分与に関係なく、不動産を売却して売却益(譲渡所得)が発生したら、名義人である売主に課税されるため、売主である夫側が支払う必要となります。

なお、売却損が発生した場合は、譲渡税は課税されません。

財産分与には贈与税は課税されない

財産分与によって、自宅を取得した妻側には贈与税が課税されるのではないか?と心配される方がいますが、離婚における財産分与には原則贈与税は課税されないことになっています。

特に不動産売却における売却益(譲渡所得)とごっちゃにされる方も多いので、念のため解説しておきます。

譲渡税の計算方法

先にも解説しましたが、自宅を売却して売却益が出た場合、この売却益のことを譲渡所得といい、譲渡所得に対して譲渡税(所得税と住民税)が課税されます。

譲渡税の計算式

譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)

譲渡税=譲渡所得×税率

譲渡税の税率

譲渡税(所得税と住民税)の税率は、所有期間によって変わります。

短期譲渡所得(譲渡した年の1月1日から所有期間が5年以内)

長期譲渡所得(譲渡した年の1月1日から所有期間が5年超)

短期譲渡所得と長期譲渡所得の税率は、所得税、住民税に分けると、以下になります。

税率(所得税) 税率(所得税) 合計税率(譲渡税)
短期譲渡所得 30.63% 9% 39.63%
長期譲渡所得 15.315% 5% 20.315%

※所得税には復興特別所得税として、税率2.1%を含めています。
※所得税と住民税の税率を合計して「短期譲渡所得の税率は、39.63%」「長期譲渡所得の税率は20.315%」という言い方をするのが一般的です。

所有期間10年超の場合もっと税率が安くなる

さらに所有期間が10年超の場合、軽減税率の特例が適用されます。

譲渡所得が6,000万円以下 譲渡所得が6,000万円超
6,000万円以下の部分 6,000万円超の部分
所得税 10.21% 10.21% 15.315%
住民税 4% 4% 5%
合計 14.21% 14.21% 20.315%

※所得税には復興特別所得税として、税率2.1%を含めています。

離婚時に財産分与する場合の夫の譲渡税の計算例

時価が3,000万円で取得費が1,000万円の場合、夫は時価3,000万円で自宅を妻に売却したとして、譲渡税が計算されます。

夫の譲渡税

2,000万円=3,000万円-1,000万円=譲渡所得

7,926,000円=2,000万円×39.63%=短期譲渡所得

4,063,000円=2,000万円×20.315%=長期譲渡所得

2,842,000円=2,000万円×14.21%=10年超の軽減税率の特例

※計算方法をわかりやすく解説するため、減価償却費、譲渡費用は含めていません。
※上記は、所得税・復興特別所得税と住民税を含めて計算しています。

もっと、詳しく税金の計算方法について知りたい方は、こちらのページがとても参考になります。

不動産売却で使える税金控除&計算例をわかりやすく解説

不動産を売却すると、売却益(譲渡益)に税率をかけたものが譲渡税(所得税と住民税)として課税されますが、利益を控除することができます…

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なお、先にも解説しましたが、財産分与を受けた妻側には、贈与税は原則課税されません。

売却不動産がマイホームなら3,000万円特別控除を活用しよう

離婚に伴う財産分与で、売却不動産がマイホームなら譲渡所得から最大3,000万円を控除することができます。これによって、先ほど計算しました夫の課税譲渡所得が0円になります。

夫の譲渡税

0円=3,000万円-1,000万円-2,000万円=課税譲渡所得

3,000万円特別控除でよく勘違いされるのは、配偶者や直系血族などの特殊関係者に譲渡すると、3,000万円特別控除が適用されません。

しかし、離婚に伴う財産分与は、離婚後の譲渡であって、配偶者に対する譲渡ではありませんので、3,000万円特別控除が適用されます。

持分贈与後売却なら夫婦ダブルで3,000万円特別控除が使える

このページをご覧の方の中には、上の例のように自宅の土地は、夫婦で2分の1ずつ所有しているが、自宅の建物は夫が単独で所有している方もいらっしゃると思います。

この場合の3,000万円特別控除は、建物の所有者である夫の売却益(譲渡所得)から3,000万円の控除を行い、余った分だけを妻の譲渡所得から控除することになります。

つまり、夫婦合わせて3,000万円が限度となります。

しかし、夫が建物の持分2分の1を妻に贈与し、贈与直後に売却すると夫婦それぞれが、3,000万円特別控除の適用を受けることができます。

今回の例は、建物を2分の1妻に贈与していますが、建物の固定資産評価額400万円だとすれば、年間の贈与税の非課税枠の110万円以下に収まるよう、持分4分の1を贈与したとしても、妻は建物と土地を所有することになるので、3,000万円控除を夫婦ダブルで利用することができます。

贈与税の配偶者控除は適用されないの?

結婚20年以上なら2,110万円まで贈与税がかからない贈与税の配偶者控除の特例があります。

贈与税は、もともと基礎控除の110万円があるので、実質、2,110万円(2,000万円+110万円)まで贈与税がかかりません。

しかし、贈与税の配偶者控除の特例は、「引き続き居住の用に供する見込みがあること」という適用要件があるため、贈与後に売却を検討している方は注意が必要です。

先に解説した妻へ持分4分の1を贈与するケースは、一般の贈与となるため、配偶者控除の要件とは関係ありません。

元妻が財産分与を受けた後に不動産売却を行う際の計算例

妻が夫から財産分与で自宅をもらい、その後、元妻が売却する際は、取得時期と取得価額に注意する必要があります。

■所有者:A夫
取得時期1999年5月
取得費1,000万円

■所有者:A夫⇒B子
財産分与時期2018年5月
収入金額3,000万円
取得価額1,000万円
取得時期1999年5月

■所有者:B子⇒C
売却時期2018年8月
収入金額4,000万円
取得価額3,000万円
取得時期2018年5月

2018年5月に離婚し、財産分与として、自宅を妻に譲渡しました。その時、収入金額3,000万円、取得費が1,000万円で売却益(譲渡所得)を以下のように計算しました。

夫の譲渡税

2,000万円=3,000万円-1,000万円=譲渡所得

2,842,000円=2,000万円×14.21%=10年超の軽減税率の特例

その後、妻が、2018年8月に4,000万円で売却した際の譲渡所得は以下で計算します。

妻の譲渡税

1,000万円=4,000万円-3,000万円=譲渡所得

3,963,000円=1,000万円×39.63%=短期譲渡所得

相続と違い、夫の取得価格や取得時期の引継ぎはできません。財産分与後に売却を検討している方は、注意が必要です。

財産分与の際の税金を少しでも減らす方法

では、財産分与に伴う税金を少しでも減らす方法について解説します。

金銭による譲渡を心がける

不動産を財産分与すると、先に解説した通り、譲渡税(所得税、住民税)が課税されますが、金銭で支払う場合は、課税されません。できるだけ、金銭での財産分与を心がけましょう

特別控除を活用する

マイホームを売却して財産分与に充てる場合、売却益(譲渡所得)が3,000万円までなら、譲渡税(所得税と住民税)が課税されません。

3,000万円特別控除は、離婚の有無に関係なく、マイホームとして居住していた場合は、適用されるため、夫婦間で十分に話し合ってから売却を進めていけば問題ありません。

3,000万円特別控除については、以下のページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

超簡単!3,000万円特別控除。不動産を売却しても税金が発生しません。

不動産を売却した際に利益(譲渡所得)が発生すると税金(所得税と住民税)を支払う必要があります。しかし、個人が不動産を…

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軽減税率の特例を受ける

先にも解説しましたが、短期譲渡所得と長期譲渡所得では、税率がほぼ倍近く変わってきます。さらに所有期間10年超えの場合は、さらに税率も下がります。

離婚の財産分与で不動産を売却するときの注意点をわかりやすく解説!

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税理士監修者コメント

本村健一郎
財産分与をするときには、財産によって税金が発生することがあります。特に自宅などの不動産を渡す場合は、事前に税金がかかるかどうかを確認して対策をとりましょう。

税理士:本村健一郎の詳細

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