ソニー不動産はAIの技術をどのように活用しているか?|不動産業界におけるAIの活用法と将来性

ソニー不動産はAIの技術をどのように活用しているか?|不動産業界におけるAIの活用法と将来性のイメージ

不動産とAIは一見接点がないようにも見えますが、実は相性が良い組み合わせと言われています。
ソニー不動産はAIの技術が長けた会社であるため今後の成長が期待できます。

このページにたどり着いたあなたは、以下のような悩み、疑問を抱いているかもしれません。

  • ソニー不動産のAI技術はどのように活用されているの?
  • 不動産業においてAIを利用するメリットとは?
  • AIを活用することで不動産業界はどのように変化していくのか?

このページでは、ソニー不動産で利用されているAI技術とその特性、また不動産業業にどのようにAIが活用されているのかを説明します。

ソニー不動産のAI技術

ソニー不動産のサービスの中では、「おうちクラベル」の価格推定やマンションAIレポートでAIの技術が利用されています。

ソニー不動産のAI技術gheeの紹介の前に、不動産とAIは相性が良い理由から説明したいと思います。

不動産とAIは親和性が高い

不動産業界では多くの情報を扱います。たとえば立地や築年数、間取りなどの物件情報から、駅や学校、スーパーなどが近くにあるかのような周辺環境に関する情報、公示地価、基準地価、路線価など地価に関する情報などさまざまです。

物件の推定価格は地価や過去の物件情報をベースに計算されますが、価格を左右する要因がたくさんありすぎて正確には測れません。

しかしAIの技術を利用すれば、ビッグデータと呼ばれる大量のデータの蓄積さえあれば、人では解析するのが難しい細かい情報を価格に組み込むことができるため、推定価格の精度を上げることができます。

AIであれば客観的に計算できるため、人の思惑や主観的な好みが価格に入り込む余地がないため、正当で公平な結果を得ることができます。

ビッグデータをもとに、AIで細かい解析を行えば新しい事業を作り出せるため、AIを不動産業に利用した企業が次々と生まれています。

ソニー不動産の子会社「SRE AI Partners」について

2018年10月に、ソニー不動産はAIに特化した子会社「SRE AI Partners」を設立し、2019年1月30日よりサービスを開始しています。

社名に不動産の文字がないことからも分かるように、ソニー不動産で培ってきたAIの技術を不動産業以外にも応用し、他の事業者に積極的に提供することが目的とされています。

「おうちクラベル」で利用されていた不動産価格推定エンジンは、ディープラーニングと呼ばれる深層学習技術を利用したもので、ただ大量のデータから価格を導いだすだけでなく、不動産査定のノウハウや知識を導入し精度を高めた機械学習ソリューションです。

この「AI不動産査定ツール」はすでに金融業界向けに提供が始まっており、これからも様々な分野での活用が期待されています。

ソニー不動産のAIテクノロジーとは

価格推定ツールというと単に計算によって価格を推定するように思えますが、細かく調べていくとさまざまな情報技術の活用やテクノロジーが見えてきます。

そんなソニー不動産のAI技術を使った4つのテクノロジーを紹介します。

不動産価格推定エンジン

不動産価格推定エンジンは、売却価格の参考や妥当性の判断などに用いられる、機械学習を活用したAI技術です。

不動産業にとって一番ベーシックなAI技術であるため、不動産のAIと言えばこの価格推定のAIを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

普通の不動産取引の場合、不動産仲介業者の過去の経験や知識をもとに価格を決定しますが、この推定価格は担当者の経験や能力などによって大きく左右されるものです。

ここにAIの技術を用いれば、推定価格の透明性や妥当性が増すため、より公平に売り手、買い手の意思決定をサポートすることができます。

また、AIは最新のデータを自動的に学習するため、常に最新の推定価格を算出できるようになっています。

類似物件検索エンジン

不動産取引において、知りたい情報は価格だけではありません。例えば購入希望者であれば、自分たちの希望にマッチした複数の物件を比較、検討したいと思うでしょう。

そんな時に活躍するのが、この類似物件検索エンジンです。購入者の希望の条件、例えば所在地、築年数、立地、間取り、価格などを入力するだけで、当てはまる物件をピックアップすることができます。

単純に検索をかけるだけでなく、

類似する条件の多さや条件の類似する度合いをエンジンが自動で総合的に判断して、類似物件を抽出します。

「おうちクラベル」では、ページ内の「おすすめ中古マンション」欄にこの技術が利用されています。

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仲介手数料が無料なのが特徴のおうちクラベルのセルフ売却は、自分で売却活動を行うためハードルが高く感じがちです。確かに、仲介業者に仲介・・・

物件探索マップ

不動産の購入を検討する際、立地は最も重要な要素のひとつです。立地を最優先する人も多いため、地図上で類似物件が探せるととても便利です。

ソニー不動産が開発した物件探索マップは、地図上で物件情報を調べることができるだけではなく、前述の「不動産価格推定エンジン」も併せて利用しているため、自動でシステム推定価格を算出し、現在の販売価格が割高なのか割安なのかが一目でわかるようになっています。

立地で重要視したい、学校、学区、スーパー、病院といった周辺情報も同時に確認することができ、さまざまな統計情報もグラフや表などで表示することができます。

現在のところ対象地域は限られていますが、今後拡大を進めていく予定です。

不動産賃料推定エンジン

「不動産賃料推定エンジン」は不動産価格推定エンジンの賃料バージョンです。

推定賃料だけでなく、推定賃料帯や推定の信頼度などを見ることができ、最新のデータをもとに自動的に更新されているため、常に最新の賃料を参照することができます。

マンションAIレポートの特徴

マンションを購入予定、売却予定、または賃貸予定の人のために、ソニー不動産では、前述のAI技術「不動産価格推定エンジン」、「不動産賃料推定エンジン」を基にさまざまな情報を参照できる「マンションAIレポート」が利用できます。

大量の情報が掲載されていますが、主なサービスとして以下のような情報を得ることができます。

  • マンション売却の相場価格
  • 賃貸に出した場合の賃料の相場
  • 築年数や間取り別に算出した推定購入価格の推移
  • マンションの詳細情報(間取り・管理費など)

例えばマンションの売却価格の相場であればランキング形式でわかりやすく表示されます。

上記の画像は東京のマンション平均購入価格ですが、地域を絞ればマンションごとのランキングも見ることができます。

他にも築年数別の購入価格や推定購入価格との相関グラフなどさまざまな情報がわかりやすい形で掲載されているのでとても参考になります。

マンションAIレポートではマンションの詳細情報も参照することができ、周辺情報も以下の8種類のジャンルで正確な距離と共にリストで表示されるため便利です。

  • コンビニ・スーパー
  • お買い物
  • 保育園・幼稚園
  • 小学校・中学校
  • 病院
  • 銀行
  • 公園
  • レジャー・娯楽

また、マンションの賃料の目安も算出できるため、マンションの購入予定者、売却予定者だけでなく、賃貸を予定している方でも利用できます。

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先を行く欧米の不動産テック事例

不動産業にAIを利用するビジネスモデルはたくさんありますが、AIの発展が著しいアメリカではiBuyerという買取再販の仕組みが注目を浴びています。

従来の売却では売り手と買い手の間に売却エージェントと購入エージェントが入る形で、4者がかかわります。iBuyerでは、AIによる透明性、妥当性の高い価格で買取が可能なため、iBuyer企業が直接買い取りを行います。

このため、不動産のスピード売却が可能になり売り手の手間が激減されるのです。査定のAI化により最短2日での買い取りができ、仲介業者のノウハウをアルゴリズムに組み込むことにより、さらに正確な査定も行うことができるようになっています。

日本の場合、ソニー不動産以外の企業では「Fantas Check」「すむたす買取」「LANDNET One」といった企業がこのiBuyerのビジネスモデルを採用しています。

どの企業もここ2,3年でサービスをリリースしたばかりで、今後の活躍が期待されています。

不動産業界とAIの未来

ソニー不動産ではAI技術の他にブロックチェーンを活用した不動産関連の取り組みも行われています。

不動産にブロックチェーンを活用しようとする取り組みは北東アジアで複数発表されていて、ソニー不動産が参加する取り組みもそのうちのひとつです。

具体的には、三井住友信託銀行が実施する「不動産ビジネスにおける情報の蓄積と活用を促進するためのデジタル技術(ブロックチェーン)を活用した実証実験」にSREホールディングスのAI子会社「SRE AI Partners」が参加する形を取っています。

この取り組みは、ブロックチェーンを活用して情報を一元的に蓄積し、取引関係者がこれを活用できるプラットフォームを構築することを目指しています。

その他の具体的なAIの活用方法

ブロックチェーンの活用はまだ実験段階で、あまりイメージしづらい取り組みですが、たとえば交通系の情報や行政関係の情報などが不動産価格査定に生かせるようになるとさらに便利になることは想像に容易いでしょう。

学校やスーパー、病院などの情報だけでなく、あらゆる商業施設や外食施設、警察署、消防署、市役所などの地域情報が増えれば増えるほど、不動産の価格を多面的に分析することができ、より精度の高い査定が可能になります。

処理する項目が増えすぎると人間の脳では判断が難しくなりますが、AIであれば問題はありません。 この傾向は不動産業にAIがマッチしていることの裏付けと言えるでしょう。

不動産AIのこれからと課題

ビッグデータやIoT、AIなどの技術を活用した不動産サービスを不動産テックと呼びますが、このジャンルの発展には情報の質と量が重要になってきます。

不動産業はもともと情報の透明性が低く、買い手と売り手の間に情報格差ができやすい事業です。これを情報の非対称性と呼びますが、ソニー不動産はこの問題を解決すべくAIの技術やエージェント制などを利用し、情報の透明化、オープン化を進めてきました。

しかし、これから不動産テックが発展していくためには、業界、行政といった単位での情報のオープン化が必要不可欠です。今まで業界内、行政内などだけで利用されてきた情報がオープン化されることによって、ビッグデータの質と量が向上し、より正確で便利なサービスを行うことができます。

例えば、不動産物件情報の流通と共有化を担う不動産流通標準情報システム(レインズ)では、不動産情報を見ることができるのは不動産業者に限られ、一般人には公開されていません。

レインズについてはこちらの記事を参照してください。

ソニー不動産を利用の際に、知っておきたいレインズの情報-レインズの仕組みから両者の関係性まで詳しく解説

不動産を売却する際に、物件情報を広く共有できるシステム『レインズ』。専任媒介契約を結ぶと登録義務があるので、ほとんどの場合不動産会社を通して・・・

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こういった情報の非対称性の是正、情報の透明化が行われなければ日本の不動産テックは欧米と比べ遅れを取ることになるでしょう。独自の習慣を打破し、よりよい未来へ向け広く情報を公開できるかどうかが鍵です。

まとめ

不動産とAIの技術は相性が良い組み合わせであるため、不動産テックはこれから伸びてくる分野だと言えます。

ソニー不動産が培ったAI技術は、子会社である「SRE AI Partners」を通して社外にも広がっています。

一般人でも、ソニー不動産のホームページにある「マンションAIサポート」
を利用すれば、無料で簡単にAIの技術に触れることができます。

今後の情報のオープン化と不動産テックの更なる発展に期待しましょう。

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・超大手だけに査定依頼できる ・中小の不動産会社との提携はない
・大都市に偏っている
全国(大都市) 2016年
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おうちクラベル
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・東証プライム上場企業が運営する
・売主の味方としてのエージェント制
・大都市に偏っている 全国(大都市) 2015年
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イエウール
公式
サイトへ
・提携社数が多い
・不動産会社ごとの専用ページがあり、特徴やアクセス、スタッフ紹介まで詳しく見ることができる。
・農地査定ができる
・運営歴が浅い 全国 2014年
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イエイ
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サイトへ
・提携社数が多い
・売却相談をメールor対面で可能
・不動産会社に代わりに断る「お断り代行サービス」がある
・査定後フォローをしてもらえる
・農地査定ができる
・運営会社が非上場 全国 2007年

不動産一括査定サイトの賢い使い方として、お住まいの地域に合わせて組み合わせて利用するのが一番です。

1つだけ不動産一括査定サイトを利用しても、地域によってベストな不動産会社が見つかるとは限りません。

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3大都市圏・札幌市・福岡市 それ以外の地域
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