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おうちダイレクトが目指す「マンション流通革命」は失敗か?利用方法や特徴、評判を知ろう

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おうちダイレクトは、不動産取引の新しい形を提供することを目的に、ヤフー不動産とソニー不動産の2社が共同で立ち上げた不動産仲介サイトです。

おうちダイレクトは、家やマンションなどの不動産売却時に、買主と売主とを可能な限りダイレクトにつなげることを目指しています。その革新性は、「マンション流通革命、はじまる。」というポスターにも表現されています。

一方で、以下のような懸念もあります。

  • おうちダイレクトの「セルフ売却」は失敗だとの噂があるが本当か?
  • おうちダイレクトの情報は中立か?選択肢が狭くなるのでは?
  • 自分はおうちダイレクトを利用するのに適しているか?

ネットには、「おうちダイレクトは失敗」や、従来の不動産仲介業者との軋轢や衝突があるとの意見もあります。なぜそのような意見があるのか、その理由を探り、おうちダイレクトの現状と将来性をまとめました。

おうちダイレクトの「セルフ売却」が失敗だと言われる理由

2015年11月にヤフー不動産とソニー不動産がつくったおうちダイレクトは、以下の3つのサービスを柱としています。

  • マッチングサービス
  • 仲介サービス
  • 売却価格一括査定依頼サービス

それらを活用し、おうちダイレクトでは「セルフ売却」と呼ばれるAIを活用したサービスを提供しています。この「セルフ売却」は革新的と言われる一方で、「失敗ではないか」とも噂されています。

おうちダイレクトが目指す「マンション流通革命」とは?

おうちダイレクトは、不動産売却時に売主の仲介手数料をゼロにするという、新しいビジネスモデルを提案しました。その理由は、ヤフー不動産を利用することで、買主を探すための人件費および広告手数料が必要ないからです。

ただし、プロの不動産業者による売却ではなく売主が自分自身で直接不動産を売却する必要があるため、そもそも不動産が売れないリスクが高くなります。

それが、不動産ダイレクトは失敗だと言われる理由の一つです。

そのリスクを避けるためには、不動産売却の売主には以下の3つの工夫が必要です。

①売却期間に余裕を持つこと
おうちダイレクトを利用すると、売却後に内覧や物件引き渡しなどのサポートをソニー不動産から受けることができますが、プロによる広告がないため、不動産売却までの時間がかかる傾向にあります。転勤など期限が迫っているときには、特に注意が必要です。

②仲介売却への切り替えも視野に入れる
仲介手数料無料とはいえ、不動産が売れなければ意味はありません。売却期間を予め自分で決め、その期限以内に売れなければ、他の方法を探りましょう。

③売り出し価格の設定の工夫
個人間の不動産売買で困るのが、売り出し価格です。おおまかな相場をつかむことはもちろん、高すぎず安すぎない値段設定は、想像以上に難しいものです。

おうちダイレクトが提供するサービスのうち特徴的なのは「セルフ売却」

おうちダイレクトを特徴づけるサービスが「セルフ売却」です。この「セルフ売却」を家やマンションを売りたい人が利用すると、売り出し登録するだけで売主側の仲介手数料が0円となります。その理由は、ITの活用による効率化です。

不動産売却後にはソニー不動産がコーディネーターとして関わりますが、その際の仲介手数料は買主の負担です。

つまり、売主は自分の家やマンションを売る価格設定をして、売れるまで待つだけで良いのが革新的なのです。買主が現れたら、ソニー不動産が後は諸手続を代行してくれます。

ここで頭を悩ませるのが不動産売却価格の設定ですが、自由に価格を決めても良いと言われても、高すぎれば全く売れませんし、安すぎると損をしてしまいます。参考となるのが、ソニーが開発した高精度シミュレーターです。

AIなど最新のテクノロジーを有するソニーが、ディープラーニング技術とソニー不動産の有する不動産査定ノウハウを融合させて開発しているため、最新の推定成約価格がシミュレートされます。

おうちダイレクトの一括査定サービスが他の不動産一括査定サイトと比べて優れているのは、電話連絡・訪問が一切ないことです。

他の不動産一括査定サイトでも机上査定などのサービスを利用すれば電話連絡や訪問をある程度は防げますが、多数の不動産会社と提携しているため、営業担当者が強引に電話連絡などしてくる可能性が0ではありません。

そんな不安が、おうちダイレクトには一切ありません。

「セルフ売却」はYahoo!にしか掲載されない

おうちダイレクトの「セルフ売却」が失敗しやすい要因として、ヤフー不動産の広告がYahoo!に限定されがちなことです。

パソコンやスマホユーザーの多くは、Googleを検索サイトとして使用しています。そのため、不動産を買いたい人に情報が届かず、マンション売却ができないリスクが大きいのです。

「セルフ売却」は対応エリアや物件が限定的

おうちダイレクトは、2015年11月の営業開始以来、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一都三県の約5万軒のデータベースを元にサービスを提供しています。

対応エリアは順次拡大する予定のようですが、「セルフ売却」に対応しているエリアは、2019年4月現在で一都三県のままです。

ただ、その一都三県内では、対応するエリアが増えています。例えば2017年7月には、東京都・埼玉県・千葉県の計9市が新たなエリアに追加されました。

ソニー不動産の営業範囲自体が一都三県である以上、その範囲内でのエリア拡大はあっても、それ以外の県へのサービス提供はあまり期待できないと考えた方が良いでしょう。

また、「セルフ売却」が対応する物件も区分マンション・一棟建物(アパート・マンション)・店舗・事務所に限られています。おうちダイレクトで一戸建ての家を売りたい場合には、「プロフェッショナル売却」を利用する必要があります。

不動産売却初心者が「セルフ売却」を利用すると失敗しやすい

おうちダイレクトを利用すると、マンションなどの不動産の売主と買主とが、ヤフー不動産を通じて直接取引できるのが特徴です。

しかし、マンションのような高額な不動産物件を売却するには、様々な知識や経験、テクニックが必要とされます。

おうちダイレクトには、それらをサポートするための「売却サポートサービス」や高精度シミュレーター、物件PR記事の作成の手伝いなどを行っていますが、それだけで簡単にマンションが売れるほど簡単なことではありません。

ソニーの高精度シミュレーターを利用するとはいえ、推定成約価格が正しいとは限りません。

マンションの売り出し価格をいくらにするかは、売却の正否を決める生命線です。それを、機械任せのみにするのはリスクが高いと言えるでしょう。

その意味でも、不動産売却初心者にとっては、おうちダイレクトの「セルフ売却」が失敗しやすい要因となっています。

おうちダイレクトの「セルフ売却」を失敗せずに利用する方法

おうちダイレクトの「セルフ売却」を利用したマンション売却は、自己責任の部分が大きくなります。そのため、個人同士で物の売買をした経験が少ないと、失敗につながるかもしれません。

インターネットを利用した個人間売買は、近年増加傾向にあります。ヤフオクなどが古くから有名ですが、近年になってスマホユーザーの増加に伴い、「メルカリ」も存在感を増しています。

そして、おうちダイレクトの「セルフ売却」と「メルカリ」は共通点が多いのです。

「セルフ売却」は不動産版のメルカリ

おうちダイレクトの「セルフ売却」は、フリマアプリの「メルカリ」と仕組みが似ています。メルカリはスマホを持っているだけで、簡単に出品できるのが特徴で爆発的に広まり、若者だけでなく高齢層まで利用者が増加しています。

メルカリの仕組みは、仲介する卸売業者がいない分、売主の手数料が安くすみます。また、商品の価格設定は自由です(上限・下限あり)。

このようなメルカリの個人間売買の仕組みは「CtoC」と呼ばれます。おうちダイレクトの「セルフ売却」も、この「CtoC」の仕組みを用いています。

メルカリが紆余曲折がありながらも1兆円規模の流通量を誇るのと比較すると、おうちダイレクトの存在感は希薄に感じられます。

不動産投資用物件に関しては一定の成果を示していますが、家やマンションなどの居住用物件の取引においては、「CtoC」が浸透していないようです。

その理由はいくつか考えられますが、最大の理由は売却金額の規模でしょう。不動産売却は、ほとんどのかたにとっては初めての経験で、価格設定だけでなく手続きなどわからないことだらけです。

メルカリのように数百円~数千円程度から売れるものと異なり、売却に失敗したら大損失になってしまうかもしれません。そのため、仲介手数料を支払ってでも、プロに依頼した方がよいと考えてしまうのでしょう。

失敗しないために知っておくべき知識

不動産の売主が、おうちダイレクトの「セルフ売却」を使用した売却に失敗しないために知っておくべき最低限の知識を紹介します。

瑕疵担保責任

一つ目は、法律の理解です。不動産売却の素人が売却に失敗する大きな要因の一つが法律を理解していないことです。その一例として、民法570条に定められている瑕疵担保責任を挙げましょう。

瑕疵(かし)とは、隠れたキズのことです。マンションを売却する場合に、構造上の欠陥やシロアリの被害などがあった場合が瑕疵に当たることがあり、売主に瑕疵担保責任が問われます。

近年では、レオパレス21が全国規模で施行不良を行っていたことが報道されましたが、このような場合には瑕疵担保責任が問われる可能性があります。

しかし、具体的にどの範囲まで瑕疵担保責任が問われるのか、どの程度の期間まで貸店舗責任を負うか、売買契約書に責任範囲や期間などを記載する方法などは、素人には分かりにくいものでしょう。問題がこじれると、訴訟にまでなってしまうこともあります。

売却のための工夫

二つ目は、売却のための工夫を怠らないことです。家やマンションを売るためには、ある程度のマーケティングの知識やテクニックが必要です。

売れない理由はいくつか考えられますが、その理由と対策は自分で考える必要があります。

家やマンションが売れない理由
  • 値段が高すぎる
  • タイミングや時季が悪い
  • 売り出し物件の魅力が乏しい
  • 競合する物件との差別化がされていない

などです。購入者は、想像以上にシビアに物件ページの情報を集め、比較していると考えるべきです。

買手の立場になって考えるために、友人などで家やマンションの購入を検討している人に質問したり、意見を求めたりすると良いでしょう。

初心者が失敗しにくいのは「プロフェッショナル売却」

以上のように、おうちダイレクトの「セルフ売却」は売主が自由に売却希望価格やタイミングなどを設定でき、仲介手数料も必要ない反面、法律の理解や売るための工夫などをしなければ、そもそも売却自体に失敗してしまうリスクがあります。

それらを避けたいなら、おうちダイレクトの「プロフェッショナル売却」を利用しましょう。

「プロフェッショナル売却」を利用すると、無料で複数の不動産会社による一括査定を受けることが可能です。この方法だと、売却手数料が必要となりますが、不動産売却のプロによるサポートが得られ、不動産売却の経験がなくても速やかに中古マンションなどが売却できます。

おうちダイレクトの将来性

おうちダイレクトが「セルフ売却」によってすすめる新たなマンション売却の手法が浸透していけば、不動産売却の常識が覆ってしまうかもしれません。果たして不動産会社に頼らない将来がやってくるのか、検証しました。

おうちダイレクトの目指す「マンション流通革命」の革新性と現状

おうちダイレクトの「セルフ売却」が革新的と言われる理由は

  • 不動産会社に頼らず個人間取引が可能
  • 売主の仲介手数料が無料
  • 自分でマンションの価格設定や広告宣伝ができる
  • AIの活用

です。

「マンション流通革命」など、アナウンス効果の高い宣伝を行っていたおうちダイレクトですが、サービス開始当初は苦戦が続き、なかなかこのような革新性の認知がされないようです。

ソニー不動産は「おうちダイレクトを利用した成約件数は増加傾向にある」と発表していますが、件数は未公表です。

サービス開始時のインパクトの大きさと比較すれば、まだまだ利用者は増えていないのが現状と言えるでしょう。

売り主の仲介手数料が無料となる鍵はAI

おうちダイレクトの「セルフ売却」は、AIの活用が特徴です。ソニーは、かつて家庭用ペットロボの「AIBO」を開発するなど、古くからAIの研究を行っていました。

とはいえ、AIの技術はまだ発展途上です。ベテランの不動産鑑定士などの経験や感性などの域には達していません。

しかし、将来的にAIの技術が量子コンピュータの登場などにより高性能化すれば、より精度の高い不動産売却価格や不動産売却事例が分かるようになるかもしれません。

チェスや将棋、囲碁などもすでにAIが人間の脳を凌駕するようになっていることからも、その可能性は低くないと思われます。

すでに、AIの成熟によって人間の職業が奪われつつあります。就職すれば一生安定と言われていた銀行員も、数年後をめどに大幅なリストラが行われます。

不動産売却においても、AIの活用が主流になるかもしれませんし、そうであればその先駆者であるおうちダイレクトが業界トップの座に上り詰めるのかもしれません。

既存の不動産業界との軋轢が最大の課題

このように、AIの活用などで不動産売却の常識が変わるのを、既存の不動産業界が黙って見ているはずもありません。実際に、おうちダイレクトが営業開始した当初から、不動産業者との軋轢(あつれき)が続いています。

そのことを、堀江貴文氏も「ホリエモンチャンネル」の中で既存不動産業界との軋轢に加え、不動産自体の価格が高いこと、仕組みの浸透まで時間がかかることを挙げつつ、おうちダイレクトが成功するのは難しい、または時間がかかると指摘しています。

自らも時代の寵児と言われ、ライブドアで業界の常識を覆してきた堀江氏の意見だけに、参考になります。

情報の中立性

おうちダイレクトが他の不動産仲介会社と大きく違うのは、ヤフー不動産とソニー不動産とが提携している反面、他の不動産会社が閉め出され、いわゆる「囲い込み」が行われていることです。

おうちダイレクト以外のサービスで売却活動を行っていると、おうちダイレクトでのマンションの売り出しはできません。別の不動産業者への媒介契約が、おうちダイレクトの利用規約で禁じられているためです。

このあたりの解釈は、おうちダイレクトが業界の慣習を壊し、新たなスタイルを確立しているともいえるのですが、法律やルールの裏をつく新たな囲い込みであれば、今後はなんらかの規制が加えられる可能性も否定できません。

まとめ

おうちダイレクトがすすめる「マンション革命」は、不動産売却のあり方自体を根底から覆るかもしれませんが、矛盾や問題点も多く、今後も新たな課題が出てくる可能性もあります。おうちダイレクトがそれらを打破できれば、本当に「マンション流通革命」が起こるかもしれません。

そう考えると、将来的に期待できますが、現時点でおうちダイレクトの「セルフ売却」を利用したいなら、マンション売却を初めてする人には不向きかもしれません。また、関東の一都三県にエリアが限られているため、利用者が限られているのが現状です。

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