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不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの堅実な投資などと言われますが、一方で1回の投資額は通常、数千万円におよび、一生の間で数十回も投資する人は稀です。したがって、投資家自身の経験を次に活かすよりは、あらかじめ過去の投資家の失敗から学ぶことが重要です。なぜなら、数千万円の投資に失敗してからでは、なかなか次のチャンスが巡ってこないからです。
そこで、今回は過去の不動産投資の失敗から成功のコツを学びます。
これらを少しでもお考えなられたことがあるなら、当ページがお役に立つと思います。
誰でも不動産投資家は良い物件選びに努力しているはずですが、数年後~数十年後には成功者と失敗者に分かれてしまうのが投資の怖いところです。
特に、マンションの物件選びでは過去の失敗事例から学ぶことも多いと言いますが、
マンション選びの失敗事例のほとんどは「立地」と「価格」に関する失敗事例です。
つまり、不動産投資の失敗事例で最も多いのが「立地の悪い物件を高く買うこと」なのです。立地の悪い物件でも安く買えば投資の失敗と言えませんし、立地が良い物件を高く買ってしまった場合も「立地が良いから仕方ない」となるからです。
いずれにしても、「立地」と「価格」は購入後に変えることのできない条件ですから、
慎重に現地調査を行いたいものです。
少なくとも、「立地の悪い物件を安く買う」か「立地が良い物件を高く買う」程度で留めることが大事で、「立地の悪い物件を高く買う」と後悔だけが残ることになります。
自分が住む物件を買う場合は、多少、見込みが外れても「自分が選んだ物件に自分が住む」のですから、ある程度、諦めがつくものです。
ところが、投資物件選びで見込みが外れると、直ぐに空室リスクや価格下落リスクが襲ってきますので悩みは絶えなくなります。
その意味で新築投資物件は自分が住む基準で投資物件を選ばないことが重要で、
その部屋に住む人の目線を想定して物件を選ぶことが求められます。
例えば、ファミリー向けの投資物件であれば、多少、駅から離れても静かな環境や日当たり・子供の学区などの条件が優先されます。
一方、単身者向けのワンルームマンションの場合は、住環境は二の次になりますが駅近や乗り換えの便などが優先されます。
単身者 | 最寄り駅までの距離・通勤に便利なこと・家賃 |
---|---|
ファミリー | 通勤・通学に便利・駅までの距離・子供の学区・日当たり生活騒音・間取り・近隣環境・家賃 |
交通アクセス | 通勤・通学の便・駅からの距離・交通手段の種類 |
---|---|
立地 | 学校・病院・スーパー・好みの環境 |
防災 | ハザードマップの確認 |
治安 | 交番からの距離・歓楽街の有無 |
その他 | 景観・騒音 |
物件選びに並んで失敗が多いのは売却時の失敗です。
考えてみますと、不動産の売却を何度も経験している投資家は少数で、多くの人はほとんど不動産売却の経験がありません。
不動産売却に失敗しないための1つ目のポイントは、売却希望金額を高く見積もり過ぎないことです。時間的な余裕を持って売りに出すことが重要で、実際にお金が必要な時期の3ヶ月前くらいから出すのが一般的です。買い手に売り急いでいることが知れると安く買い叩かれてしまうからです。そして、最初は希望価格で出しておいて、徐々に売却価格を下げる戦略が有効です。
不動産売却に失敗しないための2つ目のポイントは、査定額の高さだけで売却を任せる不動産会社を決めてしまうことです。いくら査定が高くても実際に売れなければ意味がありませんので、査定の高さより営業力のある会社を選ぶ方が良いでしょう。
3つ目のポイントは売却物件の査定や内見の際の印象です。やはり、第一印象や見た目は大事ですから新築同然とはいかなくとも、できる限りさっぱりと小綺麗な印象を与えることです。もちろん、水回りはプロのクリーニングやリフォームすることも必要です。
■ 一般的な不動産売却の手順
売却計画
↓
物件の価格査定
↓
不動産会社と媒介契約
(専属専任と専任は1社のみとの契約・一般媒介契約は何社でも可能)
↓
不動産売り出し・交渉
↓
物件情報の開示
↓
売買契約締結・引渡し
不動産投資には多くのメリットがありますが、一方でリスクもありますから失敗することもあります。ただ、次の投資に生かせる様な小さな失敗なら良いですが、致命的な大失敗を犯すと二度と立ち上がれなくなります。 …
アパート賃貸経営失敗事例の1つ目は需要を見込んでいた大学や工場・商業施設などの移転で打撃を受ける場合です。このようなケースでは新聞やテレビなどのメディアの発表で知ることが多いわけですが、役所などの建築申請や都市整備計画などで何年も前から決まっている場合もあります。事前の調査が求められます。
失敗事例の2つ目は安易な家賃の設定です。髙すぎる家賃設定は空室率の上昇を招きますが、逆に低すぎる家賃設定は収益の低下を招きます。ですので、適切な修繕によって付加価値を高め家賃価格を維持することや、資産価値を確認しながら他のメリットを付け加えるなどの工夫が必要です。
いずれにしても、アパートマンション賃貸経営の大きな背景となる人口が減り始めていますから、アパートマンション賃貸経営で収益を上げるには東京圏など人口増のエリアを選ぶことと地域のニーズに合った物件や近隣の施設の利用者層の把握などのマーケティング力が重要となります。
これまでのように建てれば儲かる時代とは違ってきたという認識が必要です。
年度 | 持ち家 | 貸家 | 分譲住宅 |
---|---|---|---|
平成26年度 | 285,270戸-19.6% | 362,191戸+1.7% | 237,428戸-10.0% |
平成27年度 | 284,441戸+2.2% | 383,678戸+7.1% | 246,586戸+4.5% |
平成28年度 | 291,783戸+2.6% | 427,275戸+11% | 249,286戸+1.1% |
アパートマンションの賃貸経営においては管理の失敗による賃貸経営失敗も少なくありません。不動産管理会社が行なう管理の仕事は大別すると入居者の管理と建物の管理に分けることができます。
そして、入居者の管理は入居中の家賃管理や苦情などに関する対応と、契約更新や解約など契約期間終了前後の対応に分けられます。つまり、家賃の集金代行や家賃滞納への対応・賃料保証・苦情対応・契約更新業務などです。加えて、退去者が出た場合の新規入居者の募集は重要な仕事となります。
一方、建物の管理は日常的な建物のメンテナンス業務と長期的な建物のメンテナンス業務に分けられます。例えば、共有部分の掃除や蛍光灯の交換などに始まり、長期的な修繕計画や予算計画の立案も重要な仕事です。
これらが一つでもうまく回っていなければ、たちまち退去者が出て、その後の入居者探しも難航してしまいます。
つまり、賃貸経営においては上記の1つ1つが入居者の確保に関わってきますので、オーナーと不動産管理会社の意思疎通も重要となってきます。
サブリース契約は家賃の保証や管理の丸投げなどオーナーから見ると夢のような契約ですが、サブリース契約の盲点と契約における注意点を理解すれば夢は覚めるはずです。実際には、サブリース契約では賃貸管理のリスクが見え難くなっているだけで、空室・家賃下落といったリスクがないわけではありません。
そこで、サブリース契約の失敗事例を見ていきますと、失敗事例の1つ目は借り上げ家賃の見直しはあるということです。よくある30年・35年保証も新築の家賃をずっと保障しているわけでなく、通常は2年に1度を目安に保証家賃が見直しされます。
失敗事例の2つ目はサブリース契約の解約に違約金が設定されているケースも珍しくないことです。オーナーがサブリース会社に不満で契約の解除を申し入れたところ3ヶ月分の家賃を請求された事例もあるということです。
失敗事例の3つ目はサブリース会社の倒産です。過去に上場大手不動産会社が倒産した例は少なくありませんから、中小のサブリース会社が倒産しても何の不思議もありません。家賃入金の遅れは危険のシグナルです。
不動産投資の失敗の原因を突き詰めると、行き着く先は収入に関する認識の甘さと支出に関する認識の甘さです。どちらか一方だけの場合は何とか経営は維持できるかもしれませんが、両方となると賃貸経営失敗を招くことになります。
以下、収入に関する認識の甘さと支出に関する認識の甘さの具体例を羅列してみました。
不動産投資の失敗事例を見ますと不測の事態による失敗事例が多いことに気が付きます。ですので、一般的に地震・水害・風災などの災害は保険で対処するように、不動産投資において損害保険や地震保険は必須項目です。また、建物の損害や火事も火災保険やリフォーム保険などが解決してくれます。
しかしながら、入居者が引き起こす様々な人的トラブルは保険の範囲を超えることも多く、オーナーの負担になることも多いのです。
例えば、最近は少子高齢化で高齢者の孤独死が増えています。また、入居者の逮捕や夜逃げもないわけではありません。以下に考えられる不測の事態を羅列しました。
入居者による不測の事態 | 家賃滞納 |
---|---|
災害・その他 | 火事・ボヤ |
不動産投資においてプロフェッショナル投資家とアマチュア投資家の決定的な違いはリスクの認識の差にあります。つまり、プロフェッショナル投資家はリスクとリターンを現実的に認識していますから、リスクに対するマ …
不動産投資でサラリーマンが失敗を回避するには、まず、身の丈に合った投資をすることです。例えば、サラリーマンがフルローンで1億円のアパートを1棟購入するとします。このケースが身の丈に合った投資と言えるサラリーマンは、常識的には別途3,000万円程度の資産を持っている投資家です。あるいは、家族が資産家でアパート経営しているサラリーマンも考えられます。
加えて、1億円のアパート賃貸経営に失敗したとしても、やり直しできる独身者などのケースです。これらのケースに当てはまらないサラリーマンは身の丈に合った投資とは言えません。
2つ目のポイントはサラリーマンが不動産投資で一度、失敗するとほぼ再起不能ですから、その前に不動産投資で失敗したケースをできるだけ多く知ることが重要です。
そして、3つ目のポイントは不動産会社の営業マンの推奨には絶対に乗らないことです。不動産会社の営業マンが言うままに投資を始めて、取り返しのつかない失敗に繋がったという事例が多いからです。
不動産投資の失敗事例を見ますと最初に物件ありきで、物件が決まってから資金計画に入るケースが多いことです。もちろん、探していた理想に近い物件が奇跡的に見つかった場合は物件ありきも良いかもしれませんが、投資の全体像を考えるのであれば先に資金計画や融資戦略を考えることも重要なのです。
つまり、物件を決めてから資金計画を立てるのではなく、資金計画や融資戦略を立てて計画の範囲内の金額で買える物件を選ぶのです。
このように使える額の全体像が把握できれば、使える金額の範囲内で最大の価値を引き出す投資計画を立てることもできるのです。
バウチャー(借入可能額証明書)ゲット
(自身の借入可能額を把握することができる)
↓
物件選び
(厳選した不動産会社から物件の提案を受ける)
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物件購入
(ローン手続きはモゲチェックに売買手続きは不動産会社にお任せ)
不動産投資ローンや不動産関連の税金支払いで失敗するケースは、賃貸経営の資金繰りや資金計画の不備から来ています。
レバレッジを目一杯かけた賃貸運営に慣れたベテラン投資家は別ですが、投資の初心者はできるだけ自己資金を多めに用意して投資を始めるべきです。なぜなら、後になると投資の初心者には読み切れない支出の増加が必ずあるからです。
特に、不動産投資ローンの返済については単純にレバレッジを目一杯かける方が有利だと思い込んでいる投資家がいますが、あくまでもレバレッジを目一杯かける前提として確実に返済できるという計画がなければなりません。
また、目先の返済額の少なさから変動金利だけにしたローンは、将来の金利上昇局面では返済額が膨れ上がる懸念が残ります。
不動産投資の物件選びに情熱を傾けるのは悪いことではありませんが、同じ情熱をローン選びや不動産会社選びにも残しておく必要があります。
それらのバランスが取れて初めて不動産投資の成功の陽の目を見ることができます。多くの不動産投資失敗事例を見ますと、それらのバランスが取れていないケースが目立ちます。そして、重要事項の選択は投資家自身の判断で行うことが何よりも重要なことです。