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アパート経営におけるキャッシュフローの解説

アパート経営におけるキャッシュフローの解説のイメージ

キャッシュフローは収入と支出の差額の手残りです。 アパート経営の成功の鍵は、キャッシュフローをいかに増やすかという点です。

アパート経営に要する事業資金

最近は建築費高騰により、アパートローン借入額増加の傾向にあります。
それに伴いローン返済額が増え、アパート経営におけるキャッシュフローが悪くなっています。

アパート建築工事費

概算の建築工事費は次式で計算されます。

建築工事費 = 建築坪単価 × 延床面積(坪)

坪単価は建物構造により違います。下表に建物構造の違いによる建築坪単価の目安値を記します。

構造種別 坪単価 坪単価平均値
鉄筋コンクリート造 70~100万円 85万円
鉄骨造 50~80万円 65万円
木造 40~60万円 50万円

Δ建物構造の違いによる建築坪単価

建築設計費

建築設計主体(建築設計事務所なのか建設会社なのか)により建築設計費(実施設計費)は違ってきますが、概ね建築工事費の3~10%位です。

土地測量費

土地測量により、敷地形状・敷地面積・高低差・前面道路接続部・方位などがわかり、敷地測量図(平面図・縦断図・断面図)として全てのデータを落とし込みます。建築設計に必要な基本データとなります。

概算測量費は、敷地面積・高低差や前面道路・隣地と境界確定や境界明示の有無によっても違いますが、概ね50~200万円が相場です。

アパートローン取扱手数料

アパートローン取扱手数料は、概ね融資金額の2%です。

アパート経営を始めるには、以上の他に、ローン契約収入印紙、抵当権設定登録免許税、司法書士報酬なども必要となります。

アパート経営におけるアパートローン

ローン返済率

ローン返済率は、毎月の家賃収入(満室時)に占めるアパートローン返済額の割合です。アパート返済率は、少なくとも40%以下に抑えておくと経営は安全圏に入っているといえます。ローン返済率を抑える意味でも、自己資金の投入による毎月のローン返済額を抑えることは、アパート安全経営の基本です。

ローン返済率 安全度合
40%未満 優(安全)
40%以上~50%未満 良(注意)
50%以上~55%未満 可(警告)
55%以上 不可(危険)

Δローン返済比率と安全度合

アパートローン返済以外にも、経費(管理費、修繕積立金、水道光熱費、火災保険料)、税金(所得税、住民税、固定資産税・都市計画税)などを要します。その割合は、家賃収入の約20%です。エレベーター施設があると、25%はみたほうが良いです。また、管理お任せの一括借上げ方式を採用すると、それだけで、家賃収入の10%~20%はかかりますので、さらにキャッシュフローは悪くなります。さらに空室率を考慮しますと、周辺アパートが比較的高稼働されていても約10%は見込んだ方が良いです。それらを総合的に判断しますと、ローン返済率は40%未満に抑えておくと安心です。

家賃収入 キャッシュフロー 約20%
経費、税金等 約20%
空室率 約10%
ローン返済額 50%未満

Δキャッシュフローの目安

【事例1】
ローン返済率の違いによるキャッシュフローを比較してみます。

ローン返済率40%50%60%40%50%60%
経費 管理費 一般管理 一括借上げ
5% 20%
修繕積立金15% 15%
水道光熱費
火災保険料
固定資産税
都市計画税
空室率 10% 0%(家賃保証)
ローン返済率+
経費+空室率
70% 80% 90% 75% 85% 95%
キャッシュフロー 30%20%10%25%15%5%

Δローン返済率とキャッシュフロー

この結果を見ると、ローン返済率・経費・空室率を抑えることが重要であることがわかります。

金利

キャッシュフローにおいて最も影響を与えるのが金利です。金融機関によって金利は大きく異なります。都市銀行・地方銀行はおおよそ、0.5%~2.5%の範囲で融資されますが、審査は非常に厳しいです。信用金庫はおおよそ2.0%~3.0%の範囲で融資されます。ノンバンクになりますと、3.0%~5.0%といった具合です。融資申請人の属性、所有資産(担保力)、アパートの収益性の3項目が融資審査の対象になり、貸出金利に大きく影響します。

融資期間

金融機関の多くは、建物構造による耐用年数内で融資期間を決めます。新築アパートの場合、融資期間の問題はありませんが、中古アパート購入の場合、融資期間は築年数に影響されます。

下表は、築年数による構造別融資期間です。
築10年を過ぎるアパートは融資期間を考慮すると、実質的に鉄筋コンクリート造か重量鉄骨造でないと、キャッシュフローが小さくなります。融資期間が短いと、ローン返済額が多く、ローン返済率も高くなり、キャッシュフローが極端に小さくなるか赤字になるからです。

構   造 耐用年数 築年数による融資期間
新築 築10年 築20年 築30年
鉄筋コンクリート造 47年 35年
(MAX35年)
35年
(MAX35年)
27年17年
重量鉄骨造 34年 34年 24年 14年 4年
木   造 22年 22年 12年 2年 不可
軽量鉄骨造 19年 19年 9年 不可 不可

Δ築年数による構造別融資期間

ただし、一部の金融機関(ノンバンクなど)は木造・軽量鉄骨造であっても耐用年数を超えて融資期間を設定しますが、金利は高くなります。

融資限度額

融資限度額も金融機関によって違いますが、審査の厳しい都市銀行・地方銀行ですと、アパート工事金額もしくは購入金額の60~70%です。査定方法は、原価法と収益還元法により工事金額を算出し、融資金額を決めます。

一方、信用金庫やノンバンクは都市銀行・地方銀行と比較して審査は緩やかです。場合によっては、フルローン(100%融資)もあり得ます。ただし、金利は都市銀行・地方銀行と比較して高くなります。初めてアパート経営をされる方であれば、信用金庫やノンバンクに融資相談されることをお勧めします。

フルローン・オーバーローン

フルローンは、建物の工事費用もしくは購入費用全額に対して100%融資するものです。
一方、オーバーローンは建物の工事費用もしくは購入費用全額に加え、諸経費も含めて融資(110%)するものです。

自己資金が0%ですので、一般的にはローン返済率50%以上と高くなり、アパート経営の安全度合いは悪化します。

しかし、中古アパートの中に稀に実質利回り(後記)の非常に高いものがあり、フルローン・オーバーローンであってもローン返済比率が40%以下になるものもあります。その場合は、むしろアパート経営の安全度合いは高いといえます。

アパート経営におけるキャッシュフロー

キャッシュフローと課税所得を混同して捉える方がいますが、両者は違います。

キャッシュフローと課税所得の違い

キャッシュフローは、アパート経営における収入と支出の差額であり、手元の現金(預金)残高を意味します。一方課税所得は、所得税の課税対象となる金額です。算出方法は収入から必要経費を除いた金額から、さらに基礎控除や配偶者控除などの合計を差し引いた金額です。その金額に税率をかけて所得税額を算出します。課税所得は黒字になっていたとしても、キャッシュフロー(現金・預金残高)が無ければ、アパート経営は立ちゆきません。

キャッシュフロー = 収入 ― 支出
= 家賃収入 - (ローン返済額 + 経費) 

収入

アパート経営における収入は家賃収入です。

課税所得の場合は、滞納家賃は実際に現金が入金されないにも関わらず、課税所得上は入金処理されます。滞納家賃という未収金はありますが、入金されていない状態になります。家賃滞納期間が長くなるほど、入金されていないのに課税所得上の売上げが膨らみます。逆に課税所得として既に入金されているので、滞納家賃を回収した場合には課税所得として計上されません。 キャッシュフローの場合は、滞納家賃は売上に算入しません。

支出(経費)

アパートローン返済

アパートローン返済額の内訳は、元金返済額と利息金額です。
アパートローン返済において、課税所得上、利息金額は必要経費として認められますが、元金返済額は必要経費として認められません。元金返済額はアパートローンを返済した分資産と考えられ課税所得となり、所得税の対象となります。しかしキャッシュフローの場合は、利息金額・元金返済額共に支出となります。

減価償却費

減価償却費は、高額な建物や機械設備などの購入金額を、購入年に一度に経費として計上せず、数年から数十年に分割して経費として計上する金額です。減価償却費は課税所得上、必要経費として認められます。しかし、キャッシュフローでは算出されません。

管理費

家賃集金代行と管理、入居者のクレーム対応、新規入居者募集活動、入居手続き、清掃、設備点検・メンテナンス等に要する費用です。

修繕積立金

外壁修理、雨漏り修理、機械設備修理、給排水修理などに備える積立金です。

税金

アパート経営に要する税金には、取得した時点で要する不動産取得税、登録免許税があります。
また、毎年要する所得税、住民税、固定資産税・都市計画税、個人事業税があります。

税金の種類 内   容 納   期
不動産取得税 不動産取得税は、土地・建物を売買・贈与・交換・建築などによって取得した場合に、都道府県が課税する地方税。 土地・建物取得時
登録免許税 登録免許税は、法務局に対して不動産などの登記や登録などについて課税する国税。 土地・建物登記時
所 得 税 所得税は、個人の所得に対してかかる国税。前年の年間所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に対して税率を適用。 毎年3月
住 民 税 住んでいる都道府県や市町村に対して納める税金です。住民税は都道府県民税と市町村民税とからなり、合わせて住民税という。 毎年6月、8月、10月、1月
固定資産税
都市計画税
固定資産税:毎年1月1日時点で固定資産(土地・建物・償却資産)の所有者が、その固定資産の所在する市町村に納める税金。
都市計画税:都市計画事業または土地区画整理事業にかかる費用に充当するために、目的税としてその固定資産の所在する市町村に納める税金。
毎年6月、9月、12月、2月
個人事業税 個人事業税は、法律で定められた70の業種に対してのみ課税される都道府県税。290万円の控除額があり、所得額が290万円以下であれば課税されない。 毎年8月、11月

以上の他人にも、アパート共用部分(玄関、廊下、階段、駐車場、植栽、等)の水道光熱費や火災保険料なども支出となります。

キャッシュフローを良くするには?

繰上げ返済

住宅ローン同様に、アパートローンも繰上げ返済ができます。自己資金に余裕があれば、繰上げ返済すると毎月のローン返済額を減らすことができ、総支払利息を大きく減らすことができます。

【事例2】

アパート経営において、金利3%・返済期間20年のアパートローンを利用しているとします。自己資金に余裕ができ、3,000万円のローン残高に対して200万円の繰上げ返済を検討しています。そのまま銀行に預金をする場合の総受取利息と比較します。金利は0.3%と仮定します。

毎月のローン返済額を比較しますと、
  繰上げ返済しない場合 : 166,379円/月
  繰上げ返済した場合  : 155,287円/月

20年後の利息を比較しますと、
繰上げ返済した場合  : 総支払利息:662,060円 を払わなくて済みます。
銀行に預金した場合  : 総受取利息: 60,731円 になります。

利息は11倍違ってきます。アパート経営のキャッシュフローを良くする意味でも、また総返済額を減らす意味でも、自己資金に余裕があれば、繰上げ返済をお勧めします。

金利交渉

上記にもしましたが、キャッシュフローに大きな影響を与えるのが金利です。金利を0.1%でも下げると、総返済額は違ってきます。アパート経営を始めてある程度実績を積めば、金融機関と金利交渉してもよいです。

ただし、金融機関も簡単には応じませんので、他行の金融機関と融資の借換も視野に入れて根回ししておくことが大切です。それでも金融機関が応じなければ、他行に乗り換える位の覚悟が必要です。

自主管理

アパート管理をご自身ですることをお勧めします。管理会社に管理委託すると管理費用として家賃収入の5%、一括借上げになると管理費用として家賃収入の10%~20%徴収されます。自主管理することにより、管理費用は不要となります。筆者自身も自主管理していますが、1週間に1度、共用部分の掃除・点検(約2時間/棟)ができれば、自主管理は可能です。残りの管理作業の大半は電話連絡で済みます。

キャッシュフロー以外のアパート経営指標

利回り

表面利回りは、投資金額(アパート建築費orアパート購入費)に対する満室時の年間家賃収入の割合です。アパート経営の優劣を判断する経営指標の一つです。

表面利回り = 満室時の年間家賃収入 ÷ アパート建築費or購入費 × 100

実質利回りは、投資金額(アパート建築費orアパート購入費)に対する満室時の年間家賃収入から支出を差し引いた金額の割合です。よりアパート経営の実態を表す経営指標の一つです。

実質利回り = (満室時の年間家賃収入 - ローン返済額 - 経費) × 100

しかしこの指標は、空室や家賃下落などのリスクが考慮されていませんので、これだけでアパート経営の状態を判断することはできません。特に表面利回りだけで判断することは注意を要します。

ROI(Return On Investment):投資収益率

ROIは、自己資金や融資金額を含めた投資金額全体に対する収益性を計る指標です。不動産投資において効率的な資金運用の度合いを表します。ROIを使用するメリットは、購入金額の異なるアパートを収益性という観点で比較することができます。利回りで検討するよりも精度が高くなります。

ROI = 年間キャッシュフロー ÷ アパート購入総額(アパート金額+諸費用) × 100

後記【事例3】でフルローンの場合を見てみますと、アパート購入総額は7,500万円です。そのさいのキャッシュフローは年間150万円です。よってROIは、

ROI = 150 ÷ 7,500 × 100 = 2.0%

CCR(Cash on Cash Return):自己資金収益率

CCRは、自己資金の投資効率を計る指標です。自己資金+諸経費をいかに早く回収できるかを表します。CCRの判断基準は30%以上が目安とされ、3年余りで自己資金+諸経費を回収できると自己資金投資効率が良いとされています。しかし、キャッシュフローは減ります。

CCR = 年間キャッシュフロー ÷ (自己資金+諸経費) × 100

ここでアパート金額を自己資金で全額賄った場合、ROI=CCRとなります。
後記【事例3】でフルローンの場合を見てみますと、自己資金+諸経費は500万円です。その際のキャッシュフローは年間150万円です。よってCCRは、

CCR = 150 ÷ 500 × 100 = 30.0% ≧ 30%

となりますので、自己資金収益率は良です。自己資金+諸経費の500万円を回収できる期間は、

回収期間 = 500 ÷ 150 = 3.3年

となります。

DCR(Debt Coverage Ratio):債務回収比率

DCRは、アパートローン返済額に対する純収益(NOI)の割合の指標で、投資の安全率を見ることができます。

DCR = NOI(純収益) ÷ ローン返済額

です。DCRが1.5以上あれば良とされ、少なくとも1.3以上が必要とされます。DCRが1を切ればローン返済額が純収益を上回り、キャッシュフローは持ち出しとなり、投資判断としては不可です。この指標は金融機関の融資審査の際、必ずチェックする指標ですので確認が必要です。
ここで、キャッシュフローとNOIの違いですが、

c

後記【事例3】でフルローンの場合を見てみますと、空室率を加味しないNOIは564万円で、年間ローン返済額は354万円です。よってDCRは、

DCR = 564万円 ÷ 354万円 = 1.59 > 1.5

となり、このアパート経営はDCR上、良と判断されます。

アパート経営の事例:各種経営指標で比較

以下に具体的な事例を設定して、キャッシュフローや他の経営指標を比較します。

自己資金比率の違いによるキャッシュフロー

【事例3】
・重量鉄骨造2階建、総戸数1K25㎡10戸
・資金総額:7,500万円(建築費:7,000万円、諸費用:500万円)
・返済期間:30年、金利3%、元利均等方式
・家賃収入:5万円/戸・月
・空室率10%(空室1戸)
・管理:業者に委託(管理費:家賃収入の5%)
・自己資金比率:建築費7,000万円に対する自己資金の割合

自己資金比率内訳 自己資金比率
0%
オーバーローン(諸経費もローン利用)
自己資金比率
0%
フルローン(諸経費のみ自己資金)
自己資金比率
10%
自己資金比率
30%
資金調達 自己資金 0円 500万円 1,200万円
(700+500)
2,600万円
(2,100+500)
融資額 7,500万円 7,000万円 6,300万円 4,900万円
収  入 家賃収入 60.0万円/月
720.0万円/年
支  出 ローン返済額 31.6万円 29.5万円 26.6万円 20.7万円
ローン返済率 52.7% 49.2% 44.3% 34.5%
管理費(5%) 3.0万円
水道光熱費
修繕積立金
火災保険料
5.0万円
固定資産税
都市計画税
5.0万円
空室率(10%)
1戸空室
5.0万円
支出合計 49.6万円 47.5万円 44.6万円 38.7万円
キャッシュフロー 月間利益 10.4万円12.5万円15.4万円21.3万円
年間利益 124.8万円150.0万円184.8万円255.6万円
総返済額 元金+利息11,383.3万円10,624.4万円9,562.0万円 7,437.1万円
利回り 表面利回り 10.3%
実質利回り 1.8% 2.1% 2.6% 3.7%

Δ自己資金比率の違いによるキャッシュフロー

このシミュレーション結果より、オーバーローン(自己資金比率0%、諸経費もローン利用)の場合にはローン返済率が50%を超え、アパート経営安全度合いは「警告領域」に入っています。年間のキャッシュフローを見ても124.8万円で、空室が4戸になれば赤字となります。

一方、自己資金比率が30%の場合にはローン返比率が40%未満となり、アパート経営安全度合いは「安全領域」にあります。年間のキャッシュフローを見ても255.6万円で、空室が6戸になれば赤字となります。

タイプの異なるアパートを経営指標で比較・判断

木造と鉄筋コンクリート造の築10年のアパート購入を比較検討します。

木造の場合、耐用年数が19年となりますので、都市銀行からの融資期間は9年となります。融資期間を20年確保したいので、ノンバンクの融資を受けることにしました。ただし、金利は4%です。

鉄筋コンクリート造の場合、耐用年数が47年となりますので、都市銀行からの融資期間は37年となりますが、融資期間のMAXが35年なのでそうします。金利は2%です。

【事例4】
・木造2階建、総戸数1K20㎡10戸
・資金総額:5,400万円(建築費:5,000万円、諸費用:400万円)
・金融機関:ノンバンク、返済期間:20年、金利4%、元利均等方式
・家賃収入:5万円/戸・月
・空室率10%(空室1戸)
・管理:業者に委託(管理費:家賃収入の5%)
・自己資金比率:建築費5,000万円に対する自己資金の割合

【事例5】
・鉄筋コンクリート造2階建、総戸数1DK28㎡10戸
・資金総額:7,500万円(建築費:7,000万円、諸費用:500万円
・金融機関:都市銀行、返済期間35年、金利2%、元利均等方式
・家賃収入:6万円/戸・月
・空室率10%(空室1戸)
・管理:業者に委託(管理費:家賃収入の5%)
・自己資金比率:建築費7,000万円に対する自己資金の割合

【事   例】 【事例4】木造
返済期間:20年、金利:4%
【事例5】鉄筋コンクリート造
返済期間:35年、金利:2%
自己資金比率内訳 自己資金比率
0%
フルローン
(諸経費のみ自己資金)
自己資金比率
30%
自己資金比率
0%
フルローン
(諸経費のみ自己資金)
自己資金率
30%
資金調達 自己資金400万円 1,900万円
(400+1,500)
500万円 2,600万円
(500+2,100)
融資額 5,000万円 3,500万円 7,000万円 4,900万円
収  入 家賃収入 60万円/月 72万円/月
720万円/年 864万円/年
支  出 ローン返済額 30.3万円 21.2万円 23.2万円 16.2万円
ローン返済率 50.5% 35.3% 32.2% 22.5%
管理費(5%) 3.0万円 3.6万円
水道光熱費
修繕積立金
火災保険料
(10%)
6.0万円 7.2万円
固定資産税
都市計画税
3.5万円 5.0万円
空室率(10%)
1戸空室
5.0万円 6.0万円
支出合計 47.8万円 38.7万円 45.0万円 38.0万円
キャッシュフロー 月間利益 12.2万円 21.3万円 27.0万円 34.0万円
年間利益 146.4万円 255.6万円 324.0万円 408.0万円
総返済額元金+利息7,271.7万円 5,090.2万円 9,739.1万円 6,817.4万円
経営指標表面利回り 14.4% 12.3%
実質利回り 2.9% 5.1% 4.6% 5.8%
NOI(月間) 47.5万円 56.2万円
ROI 2.7% 4.7% 4.3% 5.4%
CCR 36.6%>30% 13.5%<30% 64.8%>30% 15.7%<30%
DCR 1.57>1.5 2.24>1.5 2.42>1.5 3.47>1.5

Δアパートタイプ別経営指標の比較

このシミュレーション結果より、表面利回りは事例4の方が高いです。しかし実質利回りやROI(投資収益率)は事例5の方が高いため、アパート経営の投資効率は事例5の方が良いと判断されます。その原因は、低金利・長期間融資が寄与しています。また、CCR(自己資金収益率)やDCR(債務回収比率)も事例5の方が良いことがわかります。これも低金利・長期間融資が寄与しています。

以上より、キャッシュフローや他の経営指標を良くするには、低金利・長期間融資が一番寄与することがわかります。

まとめ

アパート経営をこれから始める方には、特にキャッシュフロー重視での投資をお勧めします。キャッシュフローがあれば色々な対策を取れますが、キャッシュフローが無ければ、何も対策できなくなる可能性があるからです。キャッシュフロー以外にも上記で説明した様々なアパート経営指標がありますが、キャッシュフローを軸として、総合的に鑑みてのアパート経営をお勧めします。

 
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